骨太な物語、ユゴーが仕掛けた映画的サスペンス描写、みじめな人々(レ・ミゼラブル)の数奇な運命に魅了され、一気に読み終わってしまった。

この本が素晴らしいのは、「こんなに面白いのなら、ぜひ原作を読まなければ」と思わせてくれる文章が随所に現れることだろう。ここは、原作でなければ伝わらない、というポイントを敢えて解説しすぎないことで、眠っていた読書欲が高まってくる。

そんなわけで、私のkindleには原作の『レ・ミゼラブル』が入っている。今のところ、まだファンティーヌは出てきていない。(編集部K)