・《幻想ポロネーズ》Op.61
・「ピアノ協奏曲第1番」Op.11または「ピアノ協奏曲第2番」Op.21
ショパンが20歳で書いた2つのピアノ協奏曲から1曲を選択することに加えて、今回から、晩年の傑作である「幻想ポロネーズ」の演奏が必須となりました。
その理由としてシュクレネル氏は、「オーケストラとの共演が初めてで緊張し、音楽に入り込めなかったコンテスタントもいる。幻想ポロネーズは即興性が高いので、弾くことで音楽に入り込み、集中できるはず。ショパン自身が、コンチェルトの前に即興的な独奏曲をよく弾いていたことにも倣っている。また、若いときの作品だけでなく、晩年の成熟した作品も加えることで、資質の幅広さを聴きたい」としています。
審査委員長のギャリック・オールソン氏も、「若い頃の作品であるコンチェルトだけだと、幅広い魅力が出し切れない。でも多くの人はファイナルだけを聴きにくるので、幻想ポロネーズもファイナルの課題になったのは良いこと」とのこと。
この課題の変更が審査結果の傾向にどう影響することになるのか、また実際に演奏するコンテストタントたちのコンディションに良い効果をもたらすのか、一つの注目ポイントとなりそうです。