【マズルカ】(第3ステージ)

桑原志織「気品のあるルバートを心がけた」

演奏曲:「マズルカ」作品33

歌おうと思えば思うほど、ルバートがかかりすぎてしまいます。最終的に、自分の思っているルバートに、少しセンプリーチェ(「単純に」「素朴に」)をプラスするぐらいが、ショパンを演奏する際には上品でいいのかなと考えました。たとえば、イン・テンポで弾く練習などを取り入れてみました。気品のあるルバートを自分なりに心がけています。

ふだん練習しているときよりも、このホールそのものが湛えている空気感が助けてくれるように感じています。ああでもない、こうでもないと練習していたころよりも、ずっと自然に楽しんで弾けていたと思います。

ほんとうはパデレフスキ版の曲順が好きなんです。選べるのであれば、パデレフスキ版の順番で演奏したかったですね。

10月14日、第3ステージにおける桑原志織 ©Wojciech Grzedzinski

進藤実優「いま、自分のできる限りのことはできた」

演奏曲:「マズルカ」作品56

旋律と舞踏のリズムが常に絡み合っていて、バランスよく聞こえるように心がけています。

(本番について)リラックスして臨めたのではないでしょうか。やれることはもっとあったと思いますけれど、いま、自分のできる限りのことはできたと思っています。