登場する楽器や編成、曲目、アーティストのどれをとっても、多彩を極める昼公演。
音楽祭は、日本を代表するヴァイオリニストの1人、滝千春率いる弦楽四重奏による「スター・ウォーズ」のテーマで開幕。第1部「はじめての室内楽」の始まりだ。モーツァルト「セレナーデ」、バーバーの美しい《弦楽のためのアダージョ》を名手で堪能した次は、第2部「公開レッスン」へ。滝千春が講師として登場し、シューマン「ピアノ五重奏曲」(第1楽章)の演奏がどのように作り上げられていくのかが、目の前で繰り広げられる。
そして王子ホールの3階バルコニー席から、ジブリの名作「天空の城ラピュタ」でパズーが屋根の上で吹く《ハトと少年》を、新進気鋭のトランペット奏者・中島愛実が高らかに響かせて開幕を告げる第3部。「こんなに違う!室内楽」と題され、キッチンのお鍋や食器が登場人物となるバレエのために書かれたマルティヌー《キッチン・レビュー》が最後を飾る。この人気曲は、室内楽ファンにとって必聴だ。
きっと、楽しくてあっという間に1日が終わる頃、音楽と生涯の友だちになっていることだろう。

夜公演は、モーツァルトの「クラヴィーアソナタ、ヴァイオリン伴奏付き」の中でも、ピアノとヴァイオリンが互角に奏で合うK.454に始まり、シルバーガー珠玉の録音があるフォーレ「ヴァイオリン・ソナタ第1番」、ワイゲルの新作に、古今のヴァイオリン・ソナタの中でも最も華麗なR.シュトラウスで締めくくる。
フレドリクセンはこのプログラムを「異なる時代を横断しながら、幅広い感情の旅を生み出すことを目指している」と語る。「各曲はヴァイオリンとピアノの関係を、和声的・旋律的・感情的にそれぞれ独自の方法で探求する傑作であり、これらの作品群が1つになることによって、豊かで多彩な感情の景色が生まれます。室内楽の力は、奏者間に生まれる共同体としての一体感にあります。だからこそ、演奏者同士が深く心を通わせ、そのつながりを聴衆とも分かち合うことができるのです」。
そしてフレドリクセンが「想像力や感情への扉を開く」と言う室内楽をぜひ、王子ホールで存分に味わってほしい。
日時:2026年7月20日(月・祝)
【昼公演】
第1部 はじめての室内楽 14:15開演
第2部 公開レッスン 15:00頃開演
第3部 こんなに違う!室内楽 16:00頃開演
【夜公演】
エリック・シルバーガー&ブラント・フレドリクセン デュオ・リサイタル 18:30開演
会場:銀座・王子ホール
出演:
【昼公演】
第1部 はじめての室内楽:
滝 千春(ヴァイオリン)、安田真理奈(ヴァイオリン)、美島咲子(ヴィオラ)、田中 渚(チェロ)
第2部 公開レッスン:
講師 滝 千春(ヴァイオリン)ほか
第3部 こんなに違う!室内楽:
中島愛実(トランペット)ほか
【夜公演】
エリック・シルバーガー(ヴァイオリン)、ブラント・フレドリクセン(ピアノ)
曲目:
【昼公演】
第1部 はじめての室内楽
ジョン・ウィリアムズ:スター・ウォーズのテーマ
モーツァルト:セレナード第13番 ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章
バーバー:弦楽のためのアダージョ 作品11
第2部 公開レッスン
シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44 第1楽章
第3部 こんなに違う!室内楽
久石 譲:「ハトと少年」
エルガー:ピアノ五重奏曲 イ短調 作品84 第2・3楽章
マルティヌー:キッチン・レビュー H.161 六重奏
【夜公演】
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
ワイゲル:ヴァイオリンとピアノのための3つの対話(世界初演)
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
料金:
昼公演 自由席 2,000円
夜公演 自由席 7,000円
通し券 一般 7,500円/U-29 6,500円
主催:SOUP室内楽プログラム
助成:デニス&ヴィクトリア・ロス財団