——コンクールの出場者としてではなく、ひとりのアーティストとして、ショパンのどんな面を表現したいと思いますか?
イ・ヒョク 興味深い質問ですね。「メランコリー(憂愁)」を表現したいと思っています。メランコリーは、ショパンの音楽の中でもとても重要な側面のひとつです。
——ステージ上で演奏前に、よく微笑んでいらっしゃる印象があります。
イ・ヒョク 演奏中には笑ってないですよね?(笑)
ステージに上がるとき、そして演奏を終えたときに微笑んでいるのは、観客のみなさんが私の演奏を聴きに来てくれたことに、本当に感謝しているからです。だからこそ、笑顔で挨拶するんです。
——ステージでもっとも大切にしていることはなんですか?
イ・ヒョク やはり、自分が感じている感情をしっかりと表現し、それを聴衆に伝えることですね。