――「ONTOMO」2024.11.04インタビューより
石田泰尚に50の質問!〈後編〉これだけは譲れないことは?リサイタルで大切にしていることは?

ソリストとして、またオーケストラのコンサートマスターとしても活躍し、自身がプロデュースした弦楽アンサンブル「石田組」でも多彩な活動を展開するヴァイオリニスト、石田泰尚さん。繊細な音色と豊かな歌心、そして自然体のステージ姿で、多くの聴き手を魅了しています。

「うまく弾こう」「完璧に弾こう」と意気込むのではなく、「今の自分」をそのまま音に乗せて届けたい。その言葉からは、石田さんらしい率直さと、音楽に向き合う真摯な気持ちが伝わってきます。

そのとき、その場の自分を受け止めながら音楽を奏でる。だからこそ、演奏には“生”の感覚が宿り、聴き手の心にも自然と届いていくのかもしれません。

オーケストラでも、石田組でも、ステージに立つということは、その場、その瞬間の自分を音で伝えることなのだと、この言葉は改めて気づかせてくれます。