――「ONTOMO」2022.11.28 インタビューより
阪田知樹の「天使が弾いているようだ」と評される音色と超絶技巧~音づくりへのこだわりを深堀り
フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝、エリザベート王妃国際音楽コンクール第4位など、世界の舞台で活躍し続ける阪田知樹さん。その演奏の背景には、日々の地道な積み重ねがあります。
阪田さんにとって練習とは、演奏に向けて日々のコンディションを整える、ごく当たり前の作業であり、料理を仕上げる前の“下ごしらえ”のようなもの。
本番でしっかり演奏できるよう、指先の感覚や集中力を日々保ち続ける。それは、プロとして演奏を続けるうえで、自然と身についていった習慣なのかもしれません。
華やかに見える舞台の向こうには、包丁を研ぐかのような静かな日常がある。阪田知樹さんのこの言葉は、音楽家の“地に根ざした職人性”をあらためて教えてくれます。