石田泰尚さんと横浜みなとみらいホール館長の新井鷗子さん

横浜みなとみらいホールの2025年度の多彩な取り組み

石田泰尚さんのプロジェクト以外にも、横浜みなとみらいホールは多様な取り組みを展開する予定です。

「こどもの日コンサート」では、2021年度から始動した「中学生プロデューサー」がコンサートの企画・運営を担当。コンサート制作を通じて社会の仕組みを学び、多世代交流の場としても機能しています。

「ミュージック・イン・ザ・ダーク〜闇に響く音〜」は完全な暗闇の中で演奏を行う公演。視覚以外の感覚を研ぎ澄ませるユニークな体験として好評を博しています。2025年度の公演では尺八奏者・藤原道山さんらが出演し、視覚障害への理解を深める場となります。

右手の一本指でメロディを奏でると左手のハーモニーとペダルが自動演奏されるAI技術を搭載した「だれでもピアノ」の体験会を開催。このピアノは障害の有無や年齢を問わず音楽を楽しめる新しいツールとして注目されています。

新たにホールコンポーザー制度をスタート。今回ホールコンポーザーには、22歳の新進気鋭の作曲家・梅本佑利さんが選ばれました。梅本さんの革新的な作品は、横浜から新しい音楽の潮流を発信することが期待されています。

11月1日には、作曲家・阿部加奈子さんによる新作オルガン協奏曲の世界初演が予定されています。横浜とオルガンの歴史に根ざしたプロジェクトも展開され、地域文化と音楽の結びつきを深める機会となりそうです。