子どもの頃からリズム感には定評あり!

——次に、岡宮さんが思う「ミュージカルの舞台」の最大の魅力は?

岡宮 やっぱり歌があることです。作品ごとにまったく違う音楽性があって、観客も俳優も音楽に引っ張られて別の世界に連れていかれる体験ができます。たとえば『ロミオ&ジュリエット』だと、「世界の王」という曲で一気に盛り上がり、「僕は怖い」が始まると空気がガラりと変わる——その落差がすごく魅力的なんです。『四月は君の嘘』は、春のような爽やかさや青春のきらめき、疾走感を音楽から感じてもらえると思います。

——これまでの舞台人生の中で、ご自身の転機や大きな影響を受けた作品は?

岡宮 人生を変えたミュージカルはいくつかありますけど、一つは『ダンス オブ ヴァンパイア』です。初めて帝劇のグランドミュージカルを見たのがこの作品で、「いつか必ずあの舞台の真ん中に立ちたい」と思うきっかけになりました。

自分が演じるのが夢になった役は、『四月は君の嘘』の有馬公生、『キンキー・ブーツ』のローラ、『モーツァルト!』のヴォルフガングです。また、『ロミオ&ジュリエット』にはずっと出たかったので、夢が叶ったときは本当に嬉しかったです。

——クラシック音楽で好きな楽曲があれば教えてください。

岡宮 ヴィヴァルディの《春》は、聴くと明るい気持ちになるので大好きです。あと、シューベルトの「魔王」も、音楽の授業で習って惹かれました。小学校の担任の先生が音楽の先生だったので、音楽会では《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》やヘンデルの「ハレルヤ」を演奏しました。

「リズム感がある」と褒めてもらい、2年生のときはグロッケン、3年生ではスネアをオーディションで勝ち取り、5、6年生では木琴を担当。みんながあまり練習をしないのに、僕は音楽室でたくさん練習していたので、先生が選んでくれたのかもしれません(笑)。