他にも第2話ではロッシーニの《ウィリアム・テル》、第3話ではベートーヴェンの「交響曲第6番《田園》」など、作品が作られた背景や内容と物語の展開が噛み合っていて興味深い。それ以外にも多くのクラシック音楽が登場するため、ぜひチェックしてみてほしい。

オーケストラだからこそ生まれるヒューマン・ドラマを丁寧かつ繊細に描いた『さよならマエストロ』。5年前の“事件”の全貌、俊平と響の関係修復、晴見フィルの未来……気になる点が盛りだくさんだが、魅力的なクラシック音楽とともに行く末を見守りたい。