ヨハン・シュトラウス2世《こうもり》初演150周年~初演の場が秋に再オープン、「ワルツ王」の新名所も必訪

1874年4月5日に初演されたヨハン・シュトラウス2世《こうもり》は150周年。ウィーン国立歌劇場2023年12月31日2024年1月1、3、6日(シモーネ・ヤング指揮)に、フォルクスオーパー2023年12月31日、2024年1月1、20日、2月29日、4月5、19日、5月7日、6月13、23日に、この人気作を取り上げる(後者では、フロッシュ役を女性が演じて物議をかもしているが、皆様はどう思われるだろうか)。

ウィーン国立歌劇場では2023年12月と2024年1月にシモーネ・ヤング指揮で《こうもり》が上演される ©Reine Hirano
オペレッタを得意とするフォルクスオーパーでは、2023年12月から2024年6月にかけて計10回、《こうもり》の上演がある  © Barbara Pálffy/Volksoper Wien

初演の場であるアン・デア・ウィーン劇場は、1801年開館の、色濃い歴史をもつ歌劇場。昨シーズンから劇場名を「MusikTheater an der Wien」(アン・デア・ウィーン音楽劇場)に変え、改修工事中の今はミュージアムクォーターのホールEで上演している。ひじょうに優美な劇場なので、2024年秋の再オープンが楽しみだ。

「ワルツ王」の足跡めぐりは、ウィーン2区のヨハン・シュトラウス記念館から。1863~70年に住んだ家だが、街の中心部に近いため、引っ越した後も数年間は保持し続けた。

13区にある《こうもり》を書いた家(Maxingstraße 18)は記念プレートのみとなっており、内部は見学させてもらえない。

さらに最近話題になっているのは、博物館とレストランが組み合わさった新たな名所、19区の「ハウス・オブ・シュトラウス」(ヨハン・シュトラウス父子が演奏したダンスホール「カジノ・ツェーゲルニッツ」があった建物)。2024年にコーヒー、ケーキ、ワインなどの味覚付きのコンサートも始まるそうで、期待が膨らむ。

ウィーンで話題の新名所「ハウス・オブ・シュトラウス」では、インタラクティヴな展示とウィーン料理が楽しめる
© WienTourismus/Gregor Hofbauer