ウィーンからバスで行ける!夏は美しい風景とともに音楽祭や野外オペラも体験したい

夏本番の7~8月は、ウィーンの音楽界のオフシーズン。この季節には、各地の音楽祭や野外オペラを楽しもう! 

サンクト・マルガレーテンの野外オペラでは、採石場の壮大なロケーションに圧倒される。2024年のヴェルディ《アイーダ》も、自然を活かした華麗な舞台となることだろう(7月10日~8月25日)。

採石場の壮大なロケーションに圧倒されるサンクト・マルガレーテンの野外オペラ。写真は2023年《カルメン》の舞台 ©Andreas Tischler

オーストリアでもっとも古い城の一つ、ガルス城の野外オペラは、小規模ながら城の遺跡に取り囲まれる雰囲気が良い。新たな総裁クレメンス・ウンターライナーが贈る最初の作は、ドニゼッティ《愛の妙薬》7月13日~8月3日)。

上空から見たガルス城。ここで行なわれる野外オペラは雰囲気抜群 ©Adrian Pfeffer

夜風に吹かれてコンサートを聴きたいのなら、グラーフェネッグ音楽祭。名産品のワインやグルメも質が高い(6月20日~9月8日)。これら3つのフェスティヴァルは(ガルス城は7月20日と8月1日のみ)ウィーンから往復できるシャトルバスを提供している。

遠出をできない場合には、ウィーン市庁舎広場の入場無料のフィルム・フェスティヴァルへ。毎晩異なるオペラ、バレエ、コンサートなどが上映されて、世界各国の料理のスタンドもある(6月29日~9月1日)。

ウィーン市庁舎広場のフィルム・フェスティヴァルは入場無料で楽しめる ©Wien Tourismus / Christian Stemper

ここまで紹介してきたような野外のイヴェントは、雨天決行となるケースが多い。晴れていても座っていると想像以上に冷えてくるので、防寒グッズやレインポンチョを忘れずに。

2024年の欧州文化首都、バート・イッシュルのレハール音楽祭も外せない。屋内にあるアットホームな会場で、アブラハム《グランドホテルのおとぎ話》、ミレッカー《乞食学生》、レハール《天文学者》という3つのオペレッタを上演。おっとり典雅な「皇帝の街」を観光しがてら、お好きなものを選んでみては?(7月6日~8月25日

オーストリア最大のオペレッタ・フェスティバル、レハール音楽祭の会場となるコングレス&シアターハウス©Lehár Festival Bad Ischl

サンクト・マルガレーテンの野外オペラOPER IM STEINBRUCH

住所:Römersteinbruch 2, 7062 St. Margarethen im Burgenland

※ウィーンからのバス

 

ガルス城の野外オペラOPER BURG GARS 

住所:Hauptplatz 80,   3571 Gars am Kamp

※ウィーンからのバス

 
グラーフェネッグ音楽祭 Grafenegg Festival
ボックスオフィス&インフォメーション
住所:Grafenegg 10, 3485 Grafenegg
ボックスオフィス(ウィーン)
住所:Herrengasse 10, 1010 Wien

※ウィーンからのバス

 

ウィーン市庁舎広場 Rathausplatz

住所Rathausplatz, 1010 Wien

 

レハール音楽祭 Lehár Festival Bad Ischl

レハール音楽祭事務局
住所:Kurhausstraße 8, 4820 Bad Ischl

平野玲音
平野玲音

オーストリア在住のチェリスト・文筆家。「平野玲音の演奏は、ピュアで豊かな音楽性によりウィーンの香りを客席まで運んでくれる。これはテクニック重視の現代の音楽界にあって大...