前回や前々回からの深化に期待~進藤実優、京増修史、小野田有紗

前回のセミ・ファイナリスト、進藤実優(しんどう・みゆ)は、中学卒業後にモスクワに学び、現在はハノーファーで研鑽を積む。冷静に作品を見つめ、同時に燃え立つようなパッションを迸らせていく。前回のコンクール後も、シューベルト演奏など着実に深化をし続けており、4月の予備予選でどんなショパンを披露するのか楽しみである。

進藤実優

京増修史(きょうます・しゅうし)は前回、第2次予選まで出場。昨秋のリサイタルでは、自然な音楽の流れのなかで、重みを帯びた密度の高い音でメロディをなめらかに歌い上げていた。個人的に、彼の音に魅せられている。

小野田有紗(おのだ・ありさ)は、前々回は第2次予選まで進出し、前回も予備予選に出場。前回のワルシャワの前にライヴで聴く機会があり、品格を感じられる美しいショパン演奏だった。今井理子(いまい・りこ)と岩井亜咲(いわい・あさき)の演奏も、ふたたびワルシャワで聴くことができる。