朝のジョギングが好きで、ツアー中も走るようにしています

――演奏を深めるために、心がけていることはありますか。

D さまざまな演奏家の音楽をたくさん聴きます。

新しい作品に取り組むときに必ず行なうことは、創作の背景やその歴史を知り、異なる版を比較することです。そうすることで、作品の内面に深くアプローチできます。もちろん、いろいろな本を読んだり、音楽もたくさん聴きます。

――今後どんなことに取り組みたいですか。

D 私は、音楽家はマルチであるべきと考えています。そして、ソロの演奏に限らず、オーケストラや室内楽の演奏にも意欲的に取り組むように心がけています。 コンチェルトや室内楽のジャンルでも、成長していきたいです。

――ピアノ以外で、趣味はありますか?

D 時間があれば、健康のために時間を費やすよう心がけています。運動もしています。スケートが大好きで、フィギュアをやってみたこともあります。朝のジョギングも好きで、ツアー中も走るようにしています。それと、ツアー中に時間があれば、街を歩くのも好きですね。たまに博物館やコンサート、劇場にも行ったりします。

――日本に滞在中、気に入った場所はありましたか?

D 日本は素晴らしい国です。人々も興味深く、食べ物もおいしくて、特別な雰囲気があります。

京都で2日間、少しフリーな時間があり、金閣寺と清水寺を訪れました。とても魅力的な場所ですね。まるで絵本の中のような世界で、タイムスリップしてしまったかのようでした。

ものすごく印象深く、また日本を訪れるのを心待ちにしています!

ピアニストの父と京都の金閣寺にて
道下京子
道下京子 音楽評論家

2019年夏、息子が10歳を過ぎたのを機に海外へ行くのを再開。 1969年東京都大田区に生まれ、自然豊かな広島県の世羅高原で育つ。子どもの頃、ひよこ(のちにニワトリ)...