16:15 カフェ・ツェントラル Café Central

コーヒー党のウィーンっ子が住むこの都には、どこに行こうか決められないほど、多くの素敵なカフェがある。カフェは彼らにとって「第2の居間」のような重要な場で、一般的には流しっぱなしのBGMが無い。音楽に触れたいのなら、火曜日以外の16時半~21時半にピアノの生演奏が聴ける「カフェ・ツェントラル」を選ぼう(観光客に人気なので、かなり早めに予約が必要)。

まだコンサートホールが不足していた時代には、人々が音楽を聴くための場でもあったカフェ。優美な音や内装を愛で、軽い食事やケーキを食べつつ、そんな歴史に思いを馳せてはいかがだろうか。

歴史あるたたずまいが美しい空間。社交の場でありながら内省的な時間も過ごしてインスピレーションを得る、カフェ文化の醍醐味を堪能できる。
©WienTourismus/ Christian Stemper

コーヒーの種類も非常に豊富で、知っていないと迷ってしまう。地元で一番人気なのは「Melange(メランジュ)」(泡立てたミルク入り)で、甘い物との相性も良い。日本で言う「ウィンナー・コーヒー」に近いのは、「Einspänner(アインシュペナー)」(生クリーム入りで、グラスに入って出てくる)。

深煎りコーヒーにたっぷりの生クリームがのったアインシュペナー。「アインシュペナー」とは一頭立ての馬車の意味で、馬車の御者が好んだ飲み物。クリームが保温の役割を果たすこのコーヒーで、御者たちは暖をとったという。ゆっくり味わって心も身体も温めて。(写真はカフェ・デーメルのもの)
©WienTourismus/ Peter Rigaud

↓徒歩13分