平野玲音さんに聞く〜音楽旅をたのしむ、ここだけのアドバイス

Q: コンサートチケットはどこで買えますか?

A: ウィーン・フィルのチケットは「入手困難」と思われがちだが、公演スケジュールのページから購入できる場合も多い。販売開始直後にトライしてみよう。コンツェルトハウスや楽友協会主催のコンサートだと、定期公演より早い時点で入手しやすい。定期公演に関しては、開演1時間前にウィーン・フィルの事務局(Kärntner Ring 12)へ行ってみると、最終的な戻り券を買えるケースも。

国立歌劇場のチケットは、2か月前の月初めから(立見席は当日朝10時から)購入可能。残券がある場合には、歌劇場を正面から見て右から入った一般窓口(開演1時間前~)または左側面にある「Standing Room」のドアから入った立見席の窓口(開演80分前~)で買える。

国立歌劇場の立見席のチケット売り場。見逃さずに!
©オーストリア政府観光局/ Crane

Q: コンサートやレストランでのドレスコードやマナーを教えてください。

A: 国立歌劇場の平土間席など目立つ場所では、スーツやワンピースといったエレガントな装いが望ましい(裸足や下着同様の服のような不適切な身なりで行くと入場を拒否されることも)。大抵のカフェやレストランでは、入り口で人数を伝え席に案内してもらう。お勘定は、給仕してくれたウェイターを呼んでテーブルで。サービス次第で通常1割程度のチップを渡す。

Q: 日本から持っていくと便利なものはありますか?

A: 暖かい季節でも夜冷え込むことが多いので、羽織れるものがあると安心。夏はからっとしてはいるものの、年々酷暑の日が増えているため、扇子や汗拭きシートを持たれる方もいるようだ。私は個人的には、(オーストリアでは売られているのを見たことがない)虫よけウェットティッシュを重宝している。冬場は使い捨てカイロなど寒さ対策を。夜や日曜日には大部分の商店が閉まり、コンビニのような店は稀。いざという時のために、最低限の薬類は日本から持参しよう。

Q: 音楽目的で旅行する場合のベストシーズンは?

A:     歌劇場で観劇三昧するなら9月~6月。夏休みは打って変わって、ザルツブルク音楽祭、グラーフェネッグ音楽祭、ブレゲンツ音楽祭、サンクト・マルガレーテンの野外オペラ等々、各地のフェスティヴァルの百花繚乱となる。四季それぞれに良さがあるので、「秋の味覚、シュトゥルム(ワインになる前の半発酵状態)を飲んでみたい」「かわいらしいクリスマス市をぶらぶらしたい」といった他のニーズ次第だろうか。

Q: 平野さんおすすめの穴場の劇場や公演はありますか?

A: ウィーン・カンマー・オーパーやリンツ州立音楽劇場ブラックボックスなどの小劇場で、滅多に上演されない珠玉の作を観られることがある。夏の穴場は、ウィーン近郊の町バーデンにあるサマーアレーナ(Sommerarena Baden)。バーデン市立劇場と同じ「Bühne Baden」に属するアール・ヌーヴォー様式の劇場で、開閉可能なガラスの屋根を持っているため雨でも安心(2024年には、カールマン《チャールダーシュの女王》とヨハン・シュトラウス2世《ウィーン気質》の2作品が予定されている)。

晴天時のバーデン・サマーアレーナ。やさしい風を感じながら観るオペレッタは格別。
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平野玲音
平野玲音

オーストリア在住のチェリスト・文筆家。「平野玲音の演奏は、ピュアで豊かな音楽性によりウィーンの香りを客席まで運んでくれる。これはテクニック重視の現代の音楽界にあって大...