ヤン・インモに聞くーーバッハ一族の音楽を名手たちの実演で聴ける充実のプログラムの魅力

そのベルリン・バロック・ゾリステンの2024年日本ツアーには、若手ヴァイオリニストとしていま注目を集める韓国出身のヤン・インモが同行することとなった。シベリウス国際、パガニーニ国際の両コンクールで優勝するなど、実力派として知られるヤンは現在フランクフルト郊外のクロンベルク在住で、アンティエ・ヴァイトハースのもとで学んでいる。彼にオンラインで今回のツアーへの期待を伺った。

ヤン・インモ(ヴァイオリン)
2022年、ジャン・シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール第1位受賞。2015年、第54回パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール第1位獲得。ボストンのニューイングランド音楽院でミリアム・フリードに師事し、ベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学で、現在はクロンベルク・アカデミーでアンティエ・ヴァイトハースのもと、さらなる研鑽を積んでいる。トリノのG・B・グァダニーニ使用。
©Neda Navaee

「ベルリン・バロック・ゾリステンはもちろんよく知っているグループで、そのメンバーのなかにはヴァイトハース先生のもとで学んでいる同門の仲間もいます。ただ、彼らと共演したことはなく、今回の日本ツアーで初めて共演できるということで、僕としてもひじょうに楽しみにしています」

とヤンは語ってくれた。今回のツアーでの選曲についても、彼に意見を聞いてみた。

「まず前半は、バッハ一族の作品の興味深いセレクションとなっています。ここではバッハ一族が音楽の中で果たした大きな役割を実演から知ることができるはずです」