「グランドピアノは音を外に向けて飛ばすために出すが、アップライトピアノは音を遠くに飛ばす必要がない。そこには自分とピアノの個人的な空間がある。懐かしさや、やさしさに包まれるような、自分の内にむかう感覚。誰かに聴かせるためではなく、自分のために弾くピアノを、多くの人に経験してほしい」(角野)
このピアノを貸し出して、子どもたちに音楽の楽しみを伝えたい。そう思い立ったとき脳裏に浮かんだのが、角野が東大在学中にピティナピアノコンペティション特級グランプリを受賞する前から縁の深かったPTNA(全日本ピアノ指導者協会)だった。
PTNAは角野の思いに即座に賛同し、「角野隼斗 アップライトピアノ・プロジェクト~Piano for Myself~」がスタートすることとなった。「子どもたちに音楽をつなぐ」というコンセプトを中心に定め、この特別なアップライトを設置する企業や団体、個人を募集する。
「子どもたちへの活動は、僕の一貫したテーマ。僕のことを面白いと思ってくれて、10年後にピアニストとして活躍する、第2のかてぃんが現れてくれたら嬉しい」と語る角野。全国を角野と共に旅し、ツアー千秋楽の舞台上でサインされたこの「かてぃんピアノ」は、楽器や音楽の楽しみをさらに広げ、人の輪も広げてくれることだろう。
応募期間:2023年5月1日~6月末日
企画実施期間:2023年8月~2024年3月まで
応募方法:5月以降、特設サイト内の応募フォームから企画書を送付
募集企画:コンセプトの趣旨に賛同し、設置場所での演奏の許諾を得ていること。原則として無料のイベントであること
設置条件:ピアノは原則として屋内に設置し、設置可能期間は最大2週間
費用負担:レンタル料金は無料。運搬費用、イベント期間中のピアノ管理費用は主催者が負担
問い合わせ:一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会 Mail:public_relations@piano.or.jp/TEL:03-3944-1583