アーティスト選考のポイントは精神性

シャネル・ピグマリオン・デイズに選ばれるアーティストたちには共通点がある。年齢やバックグラウンドはさまざまだが、とてもピュアで優しく、綺麗な心の持ち主であるということ。まぶしいほどの清潔感があり、謙虚で、他人の意見を柔軟に聞く姿勢がある。そういう精神性のアーティストが、この企画では求められているのだろう。

各1時間のリサイタルのあとは、お客様とアーティストとの懇親の場となる。熱心に感想を述べるファンに、さきほどまでステージにいた演奏家も和やかに耳を傾ける。ネクサス・ホールでの演奏を聴いて、アーティストのファンになるお客様もとても多いのだ。

シャネルはバレエ・リュスを支援し、売れない時代のストラヴィンスキーを妻子ごと養い、映画『ベニスで死す』の監督として知られるヴィスコンティの助手をしていた、映画監督でオペラ演出家のフランコ・ゼッフィレッリを可愛がった。最近亡くなったゼッフィレッリも、マドモアゼル・シャネルからさまざまなことを(世事も含めて)学んだのだ。ネクサス・ホールがあることによって、銀座のシャネルのビルは世界一マドモアゼル・シャネルの精神が息づいている場所なのかもしれない。

ここで、シャネル合同会社コーポレート PR & コミュニケーション部でシャネル・ピグマリオン・デイズを担当されている鈴木智美さんにもメールインタビューしました。