多様な文化が息づくマヨルカ島

その後は、パルマ市内を拠点に観光しました。中心部の海岸近くにあるパルマの大聖堂は1601年に完成。中心部から車で5分ほどのところにあるべルヴェール城は、それよりも前の14世紀に完成した、ヨーロッパでも数少ない円形状の城です。また、島の東側にはドラック洞窟があり、壮大な鍾乳洞や地底湖を見学しました。食事も豊かで、とくにシーフードは手ごろな価格でいただくことができました。

パルマ中心部の海岸近くにあるアルムダイナ宮殿。その背後にあるのが大聖堂(1601年完成)。ショパンはマヨルカ島に蒸気船で到着したとき、港からこの威容を見上げたことでしょう
島の東側にあるドラック洞窟では、壮大な鍾乳洞が見学できます
マヨルカ島は食事も豊か。シーフードのパエリヤは絶品でした

マヨルカ島は、かつてはマヨルカ王国として栄え、それ以前はローマやイスラムなどさまざまな勢力に支配されました。この旅のなかで、いにしえの佇まいをとどめた多様な文化の融合を、島のいたるところで感じることができました。

道下京子
道下京子 音楽評論家

2019年夏、息子が10歳を過ぎたのを機に海外へ行くのを再開。 1969年東京都大田区に生まれ、自然豊かな広島県の世羅高原で育つ。子どもの頃、ひよこ(のちにニワトリ)...