室内楽の名手フレドリクセンがワイゲルの新作を携えて

フレドリクセンの活動、手掛ける作品は実に幅広い。ニューヨーク・フィルのメンバーやメトロポリタン歌劇場、ジュリアード音楽院のメンバー、ニュー・ヘレニック弦楽四重奏団、アメリカ弦楽四重奏団、ハリントン弦楽四重奏団等々、数多くの共演を重ねており、豊かな室内楽の世界を紡いでいる国際的な室内楽巧者である。それだけでなく、シルバー・ベイ夏期音楽祭の創始者でもあり、同音楽祭は創設地のニューヨークからドイツ、イタリア、ギリシャ、ノルウェーへと規模を拡げている。

ブラント・フレドリクセン(ピアノ)

カーネギーホール、リンカーンセンターをはじめ世界各地で演奏を行うコンサートピアニスト。
ニューヨークの名門マンハッタン・スクール・オブ・ミュージック、プレカレッジにて30年近く後進の指導にあたる教育者としても名高い。
室内楽プログラム「シルバー・ベイ夏期音楽祭」創設者・芸術監督、『That’s Not Tango: アストル・ピアソラ ― 音楽に捧げた人生』音楽監督としても知られる。SOUP室内楽プログラム講師

レパートリーも、ドイツ語のナレーションを伴うR.シュトラウス《エノック・アーデン》や『That’s Not Tango: Astor Piazzolla-a Life in Music』の音楽監督を手掛けるなど、幅広い。

夜公演では今回、シルバーガーのためにウィリアム・ワイゲルが書き下ろした新作《ヴァイオリンとピアノのための3つの対話》が世界初演される。ニューヨークを拠点に、弁護士としても活躍する(!)ワイゲルの作品の多くは、12音技法を基盤とし、師の系譜を辿ればシェーンベルクに連なる。ワイゲルについてフレドリクセンはこう語る「書法は高度で独創的ですが、聴く人の心に素直な感動を生む作曲家です。動機の明快な展開や構造感が、豊かな色彩感と質感を引き立て、革新性と表現とが絶妙な均衡をとるワイゲル作品の演奏は、とても魅力的です」。

ウィリアム・ワイゲル(作曲)

ニューヨークを拠点に活動する作曲家。室内楽、歌曲、オペラなど幅広い作品を手がけ、知性と親しみやすさを兼ね備えた独自の音楽世界で注目を集めている。2018年には、ウォレス・スティーヴンズの詩による歌曲集がカーネギホールにて初演され、好評を博した。