高身長ゆえオーケストラの中でひときわ目立つ笹沼樹。今年の4月に東京交響楽団の客演首席というポストに就いたばかりのこれまた凄腕俊英プレイヤーです。桐朋学園大学と、学習院大学でドイツ語圏文化を学んだ努力家で、在学中から多くの音楽祭などに出演し、マルタ・アルゲリッチやミッシャ・マイスキー、そして2CELLOSとも共演するなど華々しい成果をあげています。
東京交響楽団での活動のほか、今年は多方面で大活躍の年となっており、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団全国ツアーのソリスト、「カルテット・アマービレ」としてのコンサート、「第44回霧島国際音楽祭」へ参加するなど多忙を極めます。ちなみに前述「石田組」のメンバーとして9月にステージに立つというのですから、これは目が離せません。
ここで、海外から入団したアーティストもご紹介しましょう。
1988年イタリア・ヴェローナ出身。イタリアやスイスで修業を積み、数々のコンクールで高い成績を収めてきたベヴェラリは、2017年の東京音楽コンクールの木管部門で優勝してから、翌年2月に東京フィルの首席として活動を開始。とても気さくなキャラクターでいまやすっかりオケに溶け込み、同オケに欠かせない存在となりました。東京フィルは新国立劇場でオペラを演奏する機会が多いのですが、そんなときにベヴェラリの音楽性が際立ちます。
ソロ活動にも積極的で、この9月にはイシュトヴァーン・コハーンとのクラリネットの競演、12月には仲道郁代を囲んでのベートーヴェンの室内楽に参加し、持前の甘い音色を届けます。