ブルックナーの交響曲というと、玄人向けと敬遠する人もいますが、なんどか聴くうちにその宇宙的な世界にはまります。来年はブルックナーの生誕200年、すでに各オーケストラがアニバーサリーにむけて演奏に取り組み始めています。というわけで、ここはひとつ、旬を迎えるブルックナーの音楽にトライしてみましょう。
これまで男性のお客さんばかりが目立っていたブルックナーの交響曲のコンサートですが、クラシック音楽の鑑賞にジェンダーなどありません、女性の方にも足を運んでいただきたい。必ずや発見があるはずです。
ブルックナーの交響曲はどれも演奏時間が1時間を超えますが、難しいことを考えず音楽に身をゆだねていれば、極上の時間を味わえるはずです。指揮者やオーケストラ各メンバーの渾身の演奏姿にも惹かれると思います。
ブルックナー:交響曲第4番《ロマンティック》
副題どおり、第1楽章はドイツの深い森に分け入るような詩的な雰囲気で開始され、鳥の鳴き声も聴かれるなど、全体的に親しみやすい曲想に満ちています。
・読売日本交響楽団(指揮:マリオ・ヴェンツァーゴ):9/12(サントリーホール)
ブルックナー:交響曲第5番
ブルックナーではもっとも規模が大きく、演奏時間が75分にも達します。ヘヴィではありますが、とにかく体験してみてください。
・東京都交響楽団(指揮:マルク・ミンコフスキ):6/25、6/26(東京芸術劇場/サントリーホール)
・NHK交響楽団(ヘルベルト・ブロムシュテット):10/14、10/15(NHKホール)
ブルックナー:交響曲第8番
ブルックナーの交響曲の最高峰とされるのみならず、古今の交響曲の傑作ベスト1とまで絶賛する人も少なくありません。奥の深い巨大な作品だけに、聴いた後におしよせる感動は壮絶。
・読売日本交響楽団(指揮:ローター・ツァグロゼク):8/31(サントリーホール)