ジャズとクラシック音楽の融合は、ガーシュウィン、ストラヴィンスキー、ラヴェル、バーンスタインなど先例は多く、シフリンのクラシック曲は、シンフォニックなジャズに、ボサノヴァ、タンゴなどのラテン・ミュージックを組み合わせたユニークなものです。
さまざまなジャンルの作品を手掛け、指揮やピアノ演奏もすることから、さしずめアルゼンチンのバーンスタインといってよい存在です。
シフリンによる50点以上のディスコグラフィーには、世界の著名オーケストラと共演する“シンフォニーと出会う”シリーズもあり、作品名には、クラシック楽曲を想起させるものが並びます。ガーシュウィンへのオマージュ《パリのアメリカ人》も作曲しています。
映画シリーズの『ミッション:インポッシブル』のテーマはどちらかというとロック調で、クラシック音楽風のアレンジもしばしば登場しますが、オリジナル曲のほうはかなりラテン調が入ったリズムで、シフリンが得意とするビッグバンド・チューンとなっています。