オルガンと「ベルばら」!? 各ホールの定番の人気企画と新しい試み

ここで、パイプオルガンを有する国内の主なホールが力をいれているさまざまなプログラムをご紹介しましょう。

“オルガン付きホール”として言わば全国のモデルケースとなったサントリーホールは、早くから「オルガン プロムナード コンサート」を行なってきました。

平日昼間に30分、しかも無料で若手からベテランまでオルガニストたちの名演を聴けるというのは嬉しい限りで、現在ではクラシック音楽好きのビジネスマンたちにとっても最高の安らぎの場所になっているのです。

また同ホールの「オルガンZANMAI!」(8/11)も定着してきた毎年8月に開催される人気プログラム。オルガンの仕組みを劇と共に楽しく学べる子ども向けの企画から、王道バッハの作品を中心としたコンサート、オルガン曲をよく知らない人も楽しめる企画など6つの公演が1日中行なわれ、まさにパイプオルガンを丸ごと味わい尽くそうという意欲的な企画です。

ちなみに今年は、誕生50周年を迎え、いまなお高い人気を誇る漫画『ベルサイユのばら』のアニメで使用された音楽をオルガンと朗読付きで演奏するという公演も大注目です。

オルガンの音の鳴る仕組みを親子で楽しく学ぶもよし、巨大で「天井から降り注ぐ」ダイナミックなサウンドをただ浴びる喜びに浸るもよし、「ベルばら」の世界に浸るもよし、自分なりのスタイルでオルガンを楽しめる公演になっています。

サントリーホールのパイプオルガンはオーストリア・リーガー社製 ©サントリーホール