第1プログラムに含まれるマルティヌーの「室内音楽第1番 H. 376」(クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ハープ、ピアノ)は、最初からハープのパートがある作品だ。
マゲン「マルティヌーはとくに、色彩の組み合わせを楽しんでいたと思います。さまざまな楽器間の組み合わせにも注目していて、ハープの響きがピアノの中でどのように共鳴するか、弦楽器の中でどのように響くかを試しています。彼はとりわけ、ハープとピアノが共存している点を楽しんでいたのではないでしょうか。
この作品のように、ピアノとハープ、クラリネットを含む編成の作品はほとんどなく、実に独特な色彩を生み出していています。あまり演奏されないのは、その独特の編成が大きな理由だと思いますが、私たちが演奏すると、いつもたいへん喜んでいただける作品です」