「エンタテインメント法実務」(骨董通り法律事務所編、弘文堂)

取材を終えて

取材の最後に、橋本さんは「あと、著作権侵害で難しいのは、許諾を出す人が本当にその権利者なのかという確認。これも大事ですね」とおっしゃっていた。法律の専門家から、こういった基礎的な感覚を今回本当にたくさん伺うことができた。

 

これほど有意義な取材は滅多にないというくらい、今回のインタビューは参考になったので、何回かに分けて、できるだけ省略することなく、丁寧に紹介させていただいた。

 

以前から興味を持っていた、芸術文化関連の専門の弁護士たちの集まっている骨董通り法律事務所で、こんなにもざっくばらんに音楽著作権やそれに関連するさまざまな法律的な諸問題について、お話を伺えたのは本当にありがたいことだった。

 

特に音楽に強い橋本さんには、ぜひとも今後も私たち音楽関係者、そして音楽愛好家の相談役になっていただいて、さらにお話を伺っていきたいと思う。

 

林田直樹

次回は、誰もが当事者になる可能性のある「誹謗中傷」についてお届けします。お楽しみに。

林田直樹
林田直樹 音楽之友社社外メディアコーディネーター/音楽ジャーナリスト・評論家

1963年埼玉県生まれ。慶應義塾大学文学部を卒業、音楽之友社で楽譜・書籍・月刊誌「音楽の友」「レコード芸術」の編集を経て独立。オペラ、バレエから現代音楽やクロスオーバ...