——オーケストラにおけるホルンの役割は?
鎌田 ホルンは、全体の音域の中でも中低音から真ん中くらいを担います。身体に当てはめると、トランペットやフルート、ヴァイオリンが顔、コントラバスやテューバが足だとすると、ホルンは腰まわり。腰という字には「要」が含まれているように、ホルンはまさにオーケストラという身体の要だと思います。
——「要」?
鎌田 たとえば、腰まわりの強いスポーツ選手の方が結果を出せるように、その部位がしっかりしていることで、体の上部も輝くし、足もしっかり踏むことができるわけです。
トランペットやトロンボーンのように激しい音も出すことができれば、木管楽器やチェロのように繊細で柔らかい音も奏でられる。時にはヴィオラやチェロのような中音とリンクすることもあれば、打楽器と連携して裏打ちのリズムを取ることもある。まさに各セクションを仲介する役割を担っています。
——まさにパイプ役ですね。
鎌田 いろんなセクションや演奏者の間に立ってコミュニケーションをとる必要があるので、普段から気を遣ったり、神経を研ぎ澄ましたりしているホルン奏者も多いですね。
でも、たとえば口下手でお話が得意ではないけれど、ホルンを使えば音楽で濃密なやりとりができる、という演奏者も意外と多くて。いろんな楽器の方とアンサンブルをできるからこそ、本番を終えたときの充実感も大きいですね。
——日本センチュリー交響楽団の魅力は?
鎌田 アンサンブル能力の高さでしょうか。絶対的に指揮者に従う、といったタイプではなく、自発的にアンサンブルで音楽を作っていく。リハーサル中のディスカッションもあり、コミュニケーションもとりやすいと思います。
——日頃からコミュニケーションをよくとられるんですね。
鎌田 そうですね。ホルンの場合は特に木管楽器の皆さんとは話し合いをしながら音楽を作っていく必要があり、僕自身がまだ若手なので、先輩方からたくさんアドバイスをいただくこともまだまだあります。

——ちなみに、鎌田さんのクラシックの愛聴曲はありますか?
鎌田 モーツァルトやハイドンなどの古典作品が好きです。ホルン奏者ならばR.シュトラウスなどの後期ロマン派がお好きなんですか、と聞かれることも多いのですが(笑)。
心にスッと入ってくる構成とメロディが好きなんです。少し時代は進みますが、旋律の美しいチャイコフスキーの音楽も好きですね。
——映画にも影響を受けたとおっしゃっていたので、映画音楽に通ずるものがあるかもしれませんね。
鎌田 僕はミーハーなのでで、いわゆる万人受けするような音楽が結構好きなのかもしれないです。