——日常生活の中で、声のコンディションをどう維持しているのですか。

森: 喉はほんとうにデリケートなので、つねに加湿は心がけていますし、水分補給もこまめにしています。ホテルでは必ず加湿器を使います。人が多い場所ではマスクも欠かせません。

飲み物もほんとうは白湯を飲む方がいいのでしょうが、私は炭酸水も好きですし、カテキンの効果を信じて、紅茶や緑茶もよく飲みます。

——あえて摂らないようにしているものはありますか。

森: 本番前は、冷たいものは摂らないですね。夏は冷たい方がおいしいのですが、喉が冷えてしまうとよくないので。

あと、魚の骨など、喉に直接影響を及ぼしそうなものには気をつけています。私はお腹が空いていると歌えないような気がして、本番直前までしっかり食べているのですが、わざわざ激辛ラーメンを食べたりはしないです。

とはいえ、辛いものは好きなんです。でも、失敗して後悔したくはないので、喉によさそうなものを摂るように心がけています。

——生活リズムを整えることも、声の安定に影響しますか。

森: 毎日、朝5時に起きて、子どもたちのお弁当を作っています。たとえ夜遅くに帰ってきても、そのリズムを崩さないことで体も気持ちも整っていく気がします。

「疲れたから休む」というよりも、「生活のリズムを保つこと」が結果的に声の安定にもつながっているのだと思います。

——朝5時起き!睡眠時間は短くても大丈夫なのですか。

森: 睡眠は大切なケアですし、ほんとうは7時間ぐらいしっかり寝られたらとは思うのですが、実際それができないことも多くて。

公演があると頭が冴えて眠れないという話もよく聞きますが、私の場合、体の疲れがそれを上回るので、パタっと寝てしまう。

追い込むことで深く寝られるので、時間が短くても、起きた時は割とスッキリしています。