ベルリン・フィルはソリスト集団だから、室内楽もソロも自由。理想の生き方がここにはある

――いまMINAMIさんは、ベルリン・フィルにトライアルとして在籍されていますが、オーケストラと室内楽、そしてソロとのバランスについてはどうお考えですか?

MINAMI 実は、ベルリン・フィルのオーディションに受かってしまったときに――受かることを期待して受けたわけではないので――どうしよう?と思って、そこからようやく考え始めました。

このオーケストラはまさにソリスト集団なので、皆さんがオーケストラという基盤で自分たちの好きなことをして、室内楽もソロも自由にやっている。精神的にも、現実的にも、安定した生き方だなと思いました。

もしかしたら、自分の中でずっと思い描いていた理想の生き方ってこれなのかもしれないトライアルは突破しないといけないけれど、ここにベースを持ちつつ、ソロだったり室内楽だったり、自分の好きなことを続けられる。バランス的にも完璧だなと思って、この人たちみたいになりたいなと頑張っています。

――つまりベルリン・フィルは、ある期間、室内楽でツアーがあるとか、ソロを頑張りたいというと、割とフレキシブルに活動することができるオーケストラなんですね?

MINAMI そうですね。今はトライアル中なので、正団員さんたちよりたくさん演奏することになります。でもトライアルが終われば、自分でバランスを考えながら活動することができるようになるようです。

――ちなみに、ベルリン・フィルの首席指揮者・芸術監督のキリル・ペトレンコについては、どんな印象を持っていますか?

MINAMI すごくストイックです。自分の信念をほんとうに強く持っていて、音楽をいちばん大切にしているんだろうな、という人。でも、この間まで1か月ザルツブルクのイースター音楽祭にいたのですが、街中で会ったら、立ち止まって手を振ってくれたりするんですよ。意外と可愛いところもあるんです(笑)。

――最後にもう一つ、MINAMIさんはシベリウス国際ヴァイオリンコンクールでもあれだけ素晴らしいソロを演奏されていたので、ソリストとしての今後の目標もお聞かせいただけますか。

MINAMI もしリサイタルで好きなことができるのであれば、シューベルトの全曲がやりたいというのが、ここ何年かの目標です。ソナタやソナチネ、ロンドや幻想曲、あの辺りを全曲やりたいんです。シューベルトは大好きなんです。

――ちなみにコンチェルトでトップ3を挙げるとしたら?

MINAMI 今日のチョイスだったらエルガーが一番ですね。あとはシベリウスとドヴォルジャーク。チャイコフスキーやブラームスはもちろんですが、みんなが弾いていますからね。