音楽とストーリーが織り成す不思議な魅力

——本作はお芝居と音楽のほかにも、サーカスパフォーマンスなどのアートな要素が満載です。お稽古場の雰囲気はいかがですか?

咲妃 2度目の共演となる松岡広大さんや、宝塚の先輩・瀬奈じゅんさんなど、お目にかかる前から「大丈夫だ、きっと」と勝手に安心感を抱ける方ばかりでしたし、プロのサーカスパフォーマーの方々が勢揃いなさっているなんてすごくありがたいなと思っていました。そしてお稽古が始まり、そのありがたさをさらに感じています。

Ⓒ磯部昭子

——音楽劇として、特に聞かせどころの歌は?

咲妃 瀬奈じゅんさんと一緒に歌う、「それは遠くの街」という曲がすごく好きです。声が重なる瞬間がとても心地いいんですよ。歌詞は切ないのですが、メロディが素敵で。小さな幸せを大切にしたいと思わせてくれる曲です。

——オオルタイチさんが手掛ける楽曲の魅力は?

咲妃 この音楽劇の摩訶不思議な世界を見事に表現しているなと思います。最初はすごい世界観だなと思ったのですが、今はそれがないと物足りないと思ってしまうくらい各楽曲の中に素敵な“音”が詰め込まれています。物語と楽曲がつながっているようでつながっていない、だけどつながっている……という不思議な魅力を楽しんでいただきたいです!