カラヤン晩年の壮絶な演奏

1980年以降は、マゼールが7年連続で指揮台にのぼるが、これを機にとくに1987年以降はスター指揮者が入れ替わりでニューイヤーコンサートに登場するパターンが定着。そのスタートを切ったカラヤンは、病身を押した晩年の指揮姿が痛々しい反面、それまでの彼にはなかった陰影の濃い演奏を聴かせる。とりわけ、彼が得意としていたワルツ《うわごと》《天体の音楽》は壮絶な演奏だ。

ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ《うわごと》(1987年、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮)

ヨーゼフ・シュトラウス:《天体の音楽》(1987年、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮)