——プロの演奏家という道を意識し始めたのは、どんな経験がきっかけでしたか。
山川: 小学校6年生の頃に、文化庁の巡回公演で仙台フィルが僕の小学校に来たことがあり、それが大きなきっかけでした。オーケストラの演奏を聴いて、「音楽ってちゃんと仕事にできるんだ」と初めて実感したんです。その時は、オーケストラ奏者になりたいとまでは思いませんでしたが、「トランペットで仕事がしたい」と思うようになりました。
——そのときの気持ちは、誰かに話しましたか。
山川: いや、その時はたぶん親にも言えなかったと思います。卒業文集にも適当に「算数の先生になりたい」と書いた記憶があります(笑)。