プレッシャーをチャンスに

——ポーランド人ピアニストとしてショパンコンクールに参加することは、喜びもプレッシャーも大きいと思います。振り返って、今はどう感じていますか?

パヴラク たしかにポーランドの参加者にかかるプレッシャーは本当に大きいです。ショパンコンクールは本当に多くの方が追っているから、ステージに上がるときには、友人の90%、音楽院の学生・教授、それから音楽界全体の人たちが観ているとわかっているんです。リアルタイムで観られない人も、数時間後には演奏をチェックするでしょう。つまりステージでのすべてが、世界中で知られるわけです。

また、ポーランドでは「ポーランド人に優勝してほしい」という期待も強く、それもプレッシャーになります。

でも同時に、「多くの人に自分のショパン観を伝えられるチャンスだ」と前向きに考えていました。有名な俳優や政治家でさえ、1時間もステージに立って、全員がその話を聞かなければならない、という状況はあまりないですから(笑)。

——パヴラクさんの演奏後、客席のとても温かく情熱的な反応が印象的でした。

パヴラク 私もあの反応は本当に嬉しかったです。ただ、次のステージでは「今回も同じように気に入ってもらえるだろうか」と別のプレッシャーにもなります。でも一方で、「自分は急に別人になるわけではないし、スタイルも変わらないのだから、きっとまた温かく受け入れてもらえる」と思うことができました。観客にあのように歓迎していただけて、大きな励みになりました。

多くの観客に囲まれるパヴラクさん
©Wojciech Grzedzinski