——数学を専門的に学んだ経験は、ピアノの演奏や考え方に影響していますか?
パヴラク 数学の理論をピアノ演奏に直接使っている、というわけではありません。演奏中に微分積分や代数を使っているわけではないですし(笑)。でも、数学的な“思考法”は演奏の準備や解釈の計画に大きく影響しています。
曲を学ぶとき、また解釈を作るときに、「何が機能していて、何が機能していないか」「ある箇所をこう弾くなら、別の箇所も同じように弾くべきか」など、分析的に考えてつながりを作ったり、ルールをつくったりして、もっとも良い解釈を探していきます。
これはまさに、数学の問題に取り組むときの方法と同じなんです。数学で培った“考え方”を、そのまま音楽に応用しているという感じですね。
——ショパンも数学が得意だったと思いますか?
パヴラク 数学が得意だったかはわかりませんが(笑)、彼はとても賢かったと思います。曲の構成が完璧に整っているのを聴けば、それは感じられます。ものすごく頭がよくなければ、あのような構造を作れないと思いますし、並外れた音楽的直感も持っていたでしょうね。
