トップスケーターによる新プログラム披露

極上のエンターテインメントといっても過言ではないアイスショーを堪能できる一方、現役のトップスケーターから、国際大会で活躍してきたプロスケーターまで、豪華なゲストスケーターたちによる演技もこのPIWの楽しみのひとつ。アイスショーのコンセプトに沿ったプログラムを披露するスケーターもいれば、独創的なプログラムで会場の空気を一変させるスケーターもいて、毎年というよりも毎公演、何が出てくるのか予測できない面白さがある。現役スケーターは、このPIWで翌シーズンの新プログラムを披露することが多々あるため、フィギュアスケート・ファンならぜひチェックしておきたい。

山本草太によるオーストラリアのロック・バンド、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの「Teeth」。伸びやかで美しいスケーティングが持ち味の山本の、スピード感あふれる力強い演技に会場がわいた(2024/25 横浜公演)
©Keiko Suzuki
本田真凜による「SloMo」。長い手脚をいかしたしなやかな動きと、滑らかなエッジワーク、時折見せるチャーミングな表情で観客を魅了した(2024/25 横浜公演)
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田中刑事による『オペラ座の怪人』より「The Phantom of the Opera」。年々表現力が増す田中が、ファントムが抱える孤独や葛藤などを、緩急のついた滑りで繊細に表現した(2024/25 横浜公演)
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織田信成による『桃太郎』。2023/24シーズンに競技に復帰した織田は、磨き抜かれたスピードに乗ったスケーティングや飛距離のあるジャンプを披露しながら、桃太郎をコミカルに演じて会場を盛り上げた(2024/25 横浜公演)
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鍵山優真による歌劇《ウェルテル》より。深いエッジワーク、指先と足先まで神経が行き届いた美しい動き、持ち前の音感のよさで、フランスオペラの名作を表現した(2024/25 横浜公演)
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荒川静香による「ZIPANG (feat.YOSHIKI) 2024」。なめらかなスケーティングと類まれな高い柔軟性、持ち味である高い表現力で、日本の美しい情景を歌ったバラードナンバーの世界を表現した(2024/25 横浜公演)
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宇野昌磨による映画『ラヴェンダーの咲く庭で』より「ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー」。美しい旋律に乗せた宇野ならではの滑らかで繊細なエッジワーク、一つひとつの動きから音が聞こえてくるかのような音楽との調和、最初から最後までつなぎが濃密な振付などで観客を惹きつけた(2024/25 横浜公演)

今シーズンは、4月下旬から5月上旬にかけて行なわれた横浜公演を皮切りに、7月13日(土)・14日(日)に鹿児島、2025年1月18日(土)・19日(日)に長崎での公演を予定。興味のある方はこの機会をお見逃しなく!

終演後に行なわれたMeet & Greet。プリンスアイスワールド恒例の人気コーナーのひとつとなっている。
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