10代の頃にものすごく読んでいたのは、詩集ですね

9  影響を受けた本は?

G あー、たくさんあるけどなあ……。ただ、10代の頃にものすごく読んでいたのは、詩集ですね。

――外国の詩ですか?

G 外国の詩も読んでいたけど、日本語に訳された時に、なかなか理解しにくい部分があって難しいですね。日本の詩人だと、萩原朔太郎とか、谷川俊太郎もすごく好きだし。やっぱり、詩と音楽はすごく関係があるし。言葉の余白とか、すごく好きですね。小説もすごく好きだけど。

――萩原朔太郎と谷川俊太郎の詩でとくに好きなものは?

G 萩原朔太郎の「卵」「蝶を夢む」。谷川俊太郎の「三つのイメージ」「理想的な詩の初歩的な説明」。

10  1日の練習時間は?

G 日によりますけど、まあ、できうる限り。(笑) 時間はあまり決まっていない。でもまあ、ベースは絶対2、3時間はかかりますよね。そこから先をやるかどうか、みたいなのは日によって変わるけれど。

――そのベーシックな部分は絶対やらなくてはいけなくて、それでオーケストラの曲も、となるとすごく大変ですね。

G そうそう、譜読みの時間なんてもっとかかるし。だから、今の練習のしかたは、ただ単にヴァイオリンを弾く練習というのとは少し変わってきているかもしれない。

オケだったら、スコアを見たり、いろいろと調べ物もしながら進めていかないといけない場合もたくさんある。オーケストラの曲は、 弾けるようになることももちろん大事だけれど、それがもっとも重要なことではないんですよね。

全体を見てから自分のパートをかえりみて、どういう風に演奏すべきか、ということの方が大事だから。そういうところにどんどん時間が使われていく感じです。

だから、昔みたいにある技術的な到達点があって、そこを目指して練習をしていた時期と、ある程度ベーシックなところが固まった上での練習というのは、全然違うとは思います。