フォルテピアノ
ルイ・ドゥルケンモデル(1790年頃)
クリス・マーネ製作(1989年)
音域:FF~f3 (5オクターブ)
ダンパー:膝ペダル
モデレーター:手動式
message from 小川加恵

今回使用するのは、シューベルトが生まれた頃と同時代、1790年頃のウィーンのフォルテピアノをモデルとした楽器です。現代のピアノとは異なる、軽やかで透明感のある響きと、まるで言葉を語るような繊細な表情が魅力です。

 

今回はシューベルトの《君がここにいたことを》《ガニュメート》《鱒》、シューマンの《詩人の恋》より《君の目に見入ると》など、詩と音楽が深く結びついた歌曲をお楽しみいただきます。歌詞に描かれた情景や心の機微を、フォルテピアノがどのように「歌い、語る」のかにも耳を傾けていただければと思います。

 

先見性を持ちながらも、人の暮らしに寄り添う親密な空間として設計された土浦邸と、もともとサロンや家庭など身近な空間で楽しまれていたフォルテピアノ。その親和性から生まれる響きとともに、音楽を間近に感じていただける特別なひとときを私自身とても楽しみにしています。

——ご来場のみなさまに、本演奏会をたのしむコツやメッセージをお願いします。

久保田 音楽の聴き方は人さまざまです。またこの曲にはこのような聴き方が「ベスト」であるということもありません。一般的な聴き方や傾向はあると思います。

演奏会では、演奏者が身体を通して発した音や音楽を聴き、そこから得られるイメージ、感情、情景を楽しんでもらえればといいと思います。「聴いてよかった」「また同じ曲を、同じ作曲家の、同じ演奏家の音楽を聴いてみたい」と思っていただけるのが、企画者としては「ベスト」です。

音楽は一定の空間の中で聴かれることを想定して作曲され、また演奏されます。空間に響く音の振動は、われわれの人間の皮膚をも振動させています。演奏者と聴衆の身体は、空間と音を介して、共鳴しているとも言えます。こうしたことを経験すること、またその良さを伝えていくことが、今後、音楽が多くの人に愛されていくためには必要であると思っています。

公演情報
「建築家が聴いた音楽―建築家・土浦亀城の思考に響いた音」演奏会シリーズ 第3回「内面としてのロマン派:シューベルト」

日時:2026年9月16日(水)

①昼の部 14:00開演

②夜の部 19:00開演

※開場は各回15分前

※夜の部は18歳未満の方は20歳以上の保護者の方の同伴が必要です。

会場:土浦亀城邸  土浦亀城邸について

曲目:

F.シューベルト:歌曲「君がここにいたことを」(F.リュッケルト)

同:歌曲「ガニュメート」(J.W.v.ゲーテ)

同:歌曲「鱒」(C.F.D.シューバルト)

R.シューマン:『詩人の恋』より「君の目に見入ると」(H.ハイネ)他

出演:

久保田慶一(総合監修・ナビゲーター)

片野耕喜(テノール)

小川加恵(フォルテピアノ)

料金:5,500円(税込)

パンフレット・ポストカード付

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ONTOMO編集部
ONTOMO編集部

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...