——最初にヴァイオリンに触ったときのことは覚えていますか。
内山 はっきりとは覚えていないのですが、おもちゃだと思って遊んでいたと思います。演奏するというよりも、おもしろい音が出るなという感覚で触っていたので、「うまくなろう」という意識はなかったです。
——10歳で桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」に入って、すぐチェロに転向されたのですね。
内山 音楽教室に入った時はヴァイオリンを弾いていましたが、上のクラスには上がれなくて……。それに、教室で仲良くなった友達がチェロを弾いている子ばかりで、雰囲気も柔らかくて居心地がよく、「僕もチェロをやってみたい」と思ってチェロに転向しました。
——ヴァイオリンからチェロに変わるのに違和感はありましたか。
内山 ヴァイオリンのサイズが2、3年ごとに変わっていく時期だったので、その延長線上でずいぶんと大きくなったなぐらいの感覚。とくに違和感はありませんでした。