Q. 楽団員とのコミュニケーションで心掛けていること、外国の団員とのコミュニケーションの取り方を教えてください。
山田 なるべく同じ目線を持つことですね。
仕事場では、音楽上のやりとりが主になってきますが、皆音楽家である前に一人の人間なので、なるべくその人のタイプや人間性を知ろうとした上で、コミュニケーションを図れればと思っています。
外国では、やはり言葉の壁が存在します。でも、それでも未知なる宇宙人ではなく、同じ人間なので、言葉を超えたところの共通認識を持つことは可能なはずだと信じています。言葉も大事ですが、やはり最後には気持ちや想いといったものが人を動かすことになるのだと思います。
Q. 指揮者にはどうやったらなれますか?
山田 これは難しい質問ですね。良い指揮者になるためには、より多くの経験を積む必要があります。
でも、どうやったら最初に指揮台に立つチャンスを得られるのか。
逆説的になりますが、その指揮台に立つチャンスを得られる人が、指揮者になれる人なのだと思います。
立候補することでそのチャンスを勝ち取れる場合もあると思いますが、それよりも人から自然に推される人が指揮者になれる傾向は強いように思います。
Q. 山田さんにとっての「理想の指揮者」とはどんなものでしょうか。また。ご自身をどんな指揮者だと分析されますか?
山田 何も言わずにお釈迦様のようにそこに居て、でもそれでもすべてが思い通りになっている……そんな指揮者が一つの理想だとは思います。
でも、そんなことができるほど音楽は甘くないんですね。だから日々試行錯誤の連続です。
ときにみっともなかったり、失敗することもあると思いますが、それでも挑戦することを諦めず、常にリスクをとることを恐れない姿勢を貫くことができたらよいなと思っています。
日時・会場:
2024年5月27日(月) 19:00 サントリーホール
2024年5月28日(火) 19:00 サントリーホール
2024年5月31日(金)18:30 ロームシアター京都 メインホール
出演:
指揮: 山田和樹
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ: 藤田真央
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