2021.03.18
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」 File.52
春の朝のルーティン〜ディーリアスの柔らかな雰囲気の曲を聴きながら
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター
1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...
わんこ朝のルーティン。
飼い犬に新しい朝の習慣が加わったようです。
畳でごろん、春の午前の日向ぼっこ。
ごはん食べて、散歩して、もう一回寝る。うらやましいなぁ。
続きを読む
毎朝とは行かなくても、毎年「春になったらやりたくなる個人的なこと」ってありませんか? 「個人的」というのがポイントです(笑)。お花見なんかは、みんながやりたくなっちゃうこと。そうではなくて、自分だけがやること。
春になるとあの人にお手紙を書く、とか。
春になると恋しくなって聴くレコードがある、とか。
春になるとなぜかコーヒー豆を焙煎します、とか。
わたしはかつて、春になるとペットショップに行きたくなるのが常でした。小さいフワフワした赤ちゃんを、春になると愛でたくなった。最近は、生態販売について考えさせられているので、行かなくなったけれど。
日向ぼっこがルーティンになったわんこも、今年で10歳。
春にペットショップで出会った。
大きくなって、売れ残って、別オリの中で値下げされてました。
頼んでもないのに、さらに電卓を叩いた店長さん。さらなる値下げ……
値段が理由じゃないけれど、一緒におうちに帰りましたとさ。
*
さて、春を題材にした音楽作品の中でも、柔らかな日の光のイメージを喚起させてくれる作品と言ったら、イギリスの作曲家フレデリック・ディーリアス(1862〜1934)の「3つの小さな音詩」の第3曲「春の朝」。
もう一回寝ちゃおうかなぁ……という気分にさせてくれる危ない曲です(笑)。
フレデリック・ディーリアス(1862〜1934)イギリスの作曲家で、アメリカ、ドイツ、フランスにも移住していた。
飯田有抄のフォトエッセイ「暮らしのスキマに」
2022.03.17
生まれ変わる街の景色を眺めながら、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲を聴く
2022.03.10
カモメたちの日常を見て脳内再生された、軽やかなバッハ
2022.03.03
桃の節句に、シベリウスの乙女度高い「花の組曲」を
2022.02.24
恍惚とした都会の天使に、ピアソラの音楽が寄り添う
2022.02.17
ドビュッシーの音楽が描く、心に沁み入る雪の情景
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2023.05.29
坂本龍一が「Funeral」に選んだフランス音楽を解説! “教授”のフランス音楽...
2023.05.29
本当は片手では持ち上げられなそうなスザンナのコイン~《フィガロの結婚》
2023.05.28
マンガでたどるラフマニノフの生涯#5 ラフマニノフ、ロマンスを捧げる
2023.05.26
芸劇×読響が未来の演奏家育成のためのジュニア・アカデミーを開講! 弦楽器のオーデ...
2023.05.26
ヤマハの楽器をヤマハに返そう!「楽器の未来プロジェクト」
2023.05.26
近代フランス“フルート”音楽入門! 風の楽器と新しい感性が生み出した名曲たち
2023.05.25
作曲家は見た目が9割!? 見た目から紐解く作曲家の人と音楽性~ショパンとリスト編
2023.05.23
ヴェルサイユに現れた天才少女~ルイ14世に愛された音楽家ジャケ・ド・ラ・ゲル【前...