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2023.06.09
バンドジャーナル7月号連動
中学生の吹奏楽部は地域移行でどうなるとよい?〜大学生と母親へのアンケートより


バンドジャーナル
1959年創刊の吹奏楽専門誌。毎月10日発売。吹奏楽の今を追い続けて60年超、学校の吹奏楽部の現場への取材やプロ奏者へのインタビューをはじめ、指導のノウハウ、楽器上達...
理想の吹奏楽の活動とは? 持続可能な形とは?
いま中学校の部活動が変革期を迎えています。教員の働き方改革のため、令和5年度から3年間が文科省によって「改革推進期間」と位置づけられ、学校から地域へ移行されようとしています。
吹奏楽部は、楽器の調達やその保管場所、音が出せる練習場所の確保、指導員への謝礼などの課題が多いですが、地域ごとの実情に合わせて、指導者や教育委員会、行政を中心に、「日本における吹奏楽文化をよりよいものにする」取り組みも徐々に動き出してきています。
そうしたなか、少しでもよりよくなるヒントが見つかればと思い、吹奏楽誌「バンドジャーナル」7月号では、特集「子どもたちのための多様な吹奏楽とは?」を組み、次世代を担う大学生400名とママさんブラスに所属する母親191名に答えていただいたアンケートの集計結果を紹介。ここでは、誌面に掲載しきれなかった自由記述の意見を抜粋して紹介します。
ご回答いただいたみなさんは、自身の経験を振り返ったり、子どもたちを間近で見ていたりする状況を踏まえて、中学生の部活動がどうあるとよいのか、とても真剣に考え、現実に照らして答えてくださいました。ありがとうございました。
音楽ファンのONTOMO読者のみなさんも、日本の音楽文化を盛り上げてきた吹奏楽の将来を、ぜひ一緒に考え、子どもたちに協力できることを探してみてください!
※詳細な集計データは「バンドジャーナル」7月号をご覧ください。
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吹奏楽部に所属する大学生400名にきく!
Q.いま部活動の地域移行化が進められていますが、もし中学生当時の活動形態をあなたが選べるのであれば、次のうちどれを選びますか?
A1.「従来通り、中学校での部活動」と答えた人の理由
- 地域移行化の主な目的は教員の負担の軽減であり、生徒本位の政策ではない。そのため細やかな問題(指導者がたびたび変わってしまう、学校の目の届く範囲外での活動になってしまう、など)には目が向けられておらず、結果的に部活動の実力の低下につながってしまうと思ったため。
- コンクールに向けて本気で活動したいから。
- 3歳差程度のメンバーで活動することが、人間関係としてちょうどよい。
- 活動場所を変えたいと思ったとき、3年で絶対変わるほうがいいと思った。合同だと移行しにくそう。
- 大人と関わる機会も意味があると思いますが、同じ学校の同じような年代の子たちと一緒に毎日顔を合わせていることで学べたことは大きかったと思います。
- 同じ学校の先輩や後輩、同級生と関係を深めたいから。
- 部活動の形が一番始めるハードルが低い。
- 中学校の部活動は特に、高校・大学と比べて多様な人がいると考えます。モラルのない顧問に指導されましたが、それでもがむしゃらに練習した当時の3年間は、今の私を作るのに大きな影響を与えてくれたと思います。
- 地域でのバンド活動などであれば、練習場所が放課後に活動しやすい場所とは限らないし、学校行事(入学式、卒業式、新入生歓迎演舞)などに参加するのが難しくなると考えるから。
- 自分より年上の人が混ざるほど、中学生では自信がなくなることにもつながると思うため。
- 中学校のカラーがしっかりと反映された吹奏楽部になると思うから。また、さまざまな中学生・高校生と一緒にする合同バンドでは、チームワークが形成されにくいのではと考えたため。
- 同年代の人たちと、同じ環境にありながら活動をすることで、より気持ちを共有しながら演奏できると思うから。
- その中学校での思い出を深めたいから。
- 私は、やるならしっかり上達させたいと考えています。他の活動形態を選ぶと自由な時間が増えるよい面もありますが、練習時間が必然的に短くなります。上達するにはある程度の時間が必要なため、一番時間が取りやすい従来の活動形態を選びました。
- 私が育ってきた環境は、部員同士で「よりよくなるにはどうしたらよいか」などを考える部活動で、それを考えるために放課後や休み時間を使いたいし、日頃から仲良くしたいから。
- 他校や、高校生、そのほかの合同演奏は、イベントなどを開催して行なったらいいと思います。その普段とは違った交流をたまにすることでお互いを高め合うことができると思います。また、中学を卒業してからでも、市民バンドなどに入団して幅広い年齢の方と音楽をすることは可能だと思います。
- 同世代だけで1つの曲を作り上げることは、決して簡単ではありませんが、幼いながらに責任感を感じたり、悔しい思いをしたりしたことはいい経験になったため。楽器の技術的な面に関しては大人の力を借りず、中学生だけで頑張ったほうがいい経験になると思います。
- 中学生には中学生なりの吹奏楽の表現があり、頻繁に高校生との合同演奏や、プロの指導を受ける必要はないと思うから。
- 中学で最高学年になって、人を引っ張っていくことを学んだあと、その反省を高校で活かせる。
- プロの方にレッスンしていただくのはもちろんいいですし、初心者のうちは推奨されるべきだとは思うのですが、何もかも教えられるばっかりだと自分で考えられなくなってしまうと思う。なので、レッスンもいいけれど、自分たちで考えながら成長していくほうが、その後の人生の役にも経つのかなと思っています。
- たくさんの中学校で吹奏楽部があり、コンクールなどで切磋琢磨して上手くなっていくその過程が楽しいから。
- 自身の学校で部活動ができないというのは、その中学校の特色を失ってしまうのと同じだと感じたため。
A2. 「音大生やプロ奏者が指導するジュニアバンド」と答えた人の理由
- 大会のための音楽にとらわれない、豊かな音楽性を学べると考えるため。
- レベルが高い指導が受けられそう。
- 大学生が教えるなら、大学生のためにもなりそう。
- 中学時代に自分の担当楽器に詳しい人がおらず独学だったため、高校で矯正されたから。
- 音大生・プロ奏者の目線から考えたときに、現在の中学校の部活動や吹奏楽の現状を生で目の当たりにすることによって、その先の改善策などを考えられると考えます。
- しっかりと音楽を楽しめそうだからです。
- 楽器の技術向上と中学校教員の負担軽減のため。
- どうせ楽器を始めるなら、正しい奏法で上手くなりたいから。また、吹奏楽はサッカーや野球などとは違い、やりたい人がサッと集まってできるようなものではないし、正しい方法を教えてもらわない限りは、上手にはなれない。そのうえ、練習の仕方や自身の課題などを、独学で発見し改善することは難しいと考えるから。
- 上を目指したバンドで楽しいだけでなく、結果を残せる演奏がしたいから。
- 私が通っていた学校はごく普通の公立中学校であり、部活動に特別力を入れていたわけではありませんでした。ですが、私は本気で全国大会に出たいと思っていたし、もっともっとハイレベルな練習をしたかったと今でも思っています。なので、もし今中学生に戻れるなら、中学の部活ではなく、プロの方たちから指導していただける環境に行きたいと強く思います。
A3.「平日は中学校で、土日は高校生と活動する合同バンド」と答えた人の理由
- 近隣の高校生と活動することがあるなら、よい音を間近で聴いて、よい刺激を得られるから。土日に得た課題を平日練習に取り組む、次の土日にそれをチェックしてもらう、というサイクルが作れそう。中学生が進路先を考える機会にもなるし、受験に対するモチベーションにもなって学力向上にもつながると思う。
- 高校生は憧れの対象なので、高校でも吹奏楽を続けたいと思う中学生が増えそうだとも思う。
- 中学校は高校よりも規制が多かったように感じていて、それが満足いかなかったところでもあるので、高校生と関わることでいろんなことに挑戦でき、成長のきっかけにもなるのではないかと思ったから。
- 上手い高校と一緒に練習できれば、よりレベルアップできるし、高校の先輩たちとつながりを持つこともできるから。高校生側も後輩に教えるなかで、自分の音を再分析することができる。ただ、毎週中学生の面倒を見るのは、高校生の負担が少し大きくなってしまうかもしれないなとも思った。
- 自身の中学校時代の部活動を振り返って、中学校だけという狭いコミュニティのなかでは、なかなか視野が広がりにくく、他団体と交流するなかで、新しい視点や考え方を見つけることが、よりよい部活動づくりにつながるのではと考えた。
- 高校生との関わりがあることで、自分がこの先音楽を続けていくビジョンが見えていいのかなと思う。
- 中学生では実力つけることも大切ですが、音楽のそもそもの楽しさや、仲間と共に音楽を創り上げることの面白さを感じることが重要だと思います。高校生は一番その事を知っているのではないでしょうか。高校生の生き生きとした表情から得るものは大きいと思います。
- 私は中学で部長という役割を担っていたため、3年生のときは基礎合奏をよくやっていました。ですが、中学生のたった3年間の知識ではわからないことも多いので、毎回同じようなことしか言えなかったです。高校に入って、プラスアルファの知識ややり方が身についていって、もっと早く知っておけばよかったなと思うことがたくさんあったので、もしも、高校生と関わる機会が増えれば、先生が忙しくてなかなか指導していただけない場合でも、自分たちで成長していける努力がしやすいのかなと思いました。
- 中学生だけだと発想に煮詰まりを感じることがあったため。
A4.「近隣の中学校との合同バンド」」と答えた人の理由
- 自分が通っていた中学校は人数が少なく、合奏するのに十分な環境がなかったり、顧問が音楽未経験者だったりしたこともあったから。
- 吹奏楽部の人数が年々減っている。
- 近い年代の人とやることで足りないことをお互いに補えると思ったから。
- 同年代と楽器を吹く機会を奪ってはもったいないと感じたため。
- 同級生と切磋琢磨して練習して、グループワークの技術を磨いたり、地域交流、音楽活動を通して何かを学ぶ力が重要だと考えるから。
- 自分の学校だけじゃ実現できない大編成での演奏を体験できるのは貴重だと思うため。
- 同世代なのでいい刺激になると思ったから。
A5.「いろいろな年齢層の仲間とともに活動する地域バンド」と答えた人の理由
- 地域の連携は、地域の活性化につながるから。
- 少子化が進むなか、たくさんの人と音を合わせる楽しさを味わうためにも、地域バンドにすれば人数が増えてよい。
- 中学生のときに指導してくださった方が、地域のバンドに所属しているため、その方々と一緒に演奏できるから。
- 同年代だけでなく幅広い年代の方々と関わり合いながら吹奏楽ができるのはとても学びが多いと思うから。
- 部活内での凝り固まった考え方・指導が少なくなり、多方面での視点で楽器活動ができると思ったため。
- 中学生だけよりも、小学生、高校生、大学生、社会人、シニアと、いろいろな世代の人たちと活動したほうが、中学生の思春期特有のいざこざも少なくなると思うし、何より音楽の知識や技術的な面で刺激がもらえて充実すると思うから。
- 当時、親や先生以外の大人の意見が欲しかったなと今になって思うから。
Q. そのほか、現在の中学校吹奏楽部の活動に対して、ご意見があればご自由にお書きください
- 教員の方々の過労問題、人手不足問題を考えると避けては通れないと考える。これを機会に、時間はかければかけるほどよいとされる現在の指導状況から、練習を効率化させる動きが出てきたらよいなと思っている。
- その子なりのレベルの熱の入れ方と団体の熱の入り方が違うと、中学だけで燃え尽きてしまったり、楽器を続ける人が少なくなってしまう気がする。子どもなりに音楽をやる場所を選べたらいいなとは思う。
- できれば最初のうちは、本格的なプロの方や音大生などに教えてもらうほうがよいと考えている。学校の教師の労働問題が話題となっている今、ボランティアのプロの方がクラブを率いることは、とてもよいことだと考える。
- 現在の中学生の吹奏楽部は、大会至上主義になっていると感じています。高校、職場一般または大学に行くにつれて、それは大きくなっていますが、莫大なお金をかけてコンクールに向けて練習をする意義や、夏休みなどの長期休みに長時間拘束する練習などは、教育的な面ではあまりよろしくないように感じてしまいます。もちろん部員一丸となり、大会へと挑んでいくチャレンジ精神などは学べますが、それは果たして今の時代に適していると言えるのか少々疑問に思います。何よりも音楽を作り上げる喜びを失ってしまうと考えています。演奏する曲も有名な団体が演奏したという理由だけのコンクール向けの曲や没個性的なカットであったり、曲が持つおもろしさや、深みなどを演奏する中学生たちがわかっておらず、ただ賞をとるためだけの演奏になってしまいがちだと感じます。これは今の中学・高校のコンクールに共通しています。
- あるオーケストラのプレイヤーが「吹奏楽部という形態が廃止されれば、クラシックを聴く人は激減する。いろいろな生徒の話を聞くに、中高の部活動から音楽に触れ、そこから好きになり成長したあともコンサートなどを聴きに行くようになった、というケースが多い。だが、その機会が減ってしまっては、その後はクラシックを聴きに来るだろうか? 近年はプロの吹奏楽団やオケのコンサートなども、中高生を招待してやっと満席かどうかくらいなのに……」とSNSに書き込んで反響を呼んでいました。私自身もこれには大変共感しましたが、コンクール(のみならず大会)至上主義のための演奏になっている現状で、果たして音楽が好きになるのかはとても疑問です。
- 私自身、音楽は好きで今も吹奏楽を続けていますが、その道半ばで 音楽はもういい、と辞めていく人を何人も見てきました。大学や職場一般に参加し、吹奏楽を続けている人は、中高と比べてもかなりの数減っていると感じます。理由としてはさまざまですが、個人で楽器を演奏するのは好きだが、大会に向けてやる気があるわけじゃないという意見がかなりの数ありました。もちろん大会の捉え方というのはさまざまであり、勝負の場として捉えている人が多いのですが、大会は音楽を紡ぐ喜びを感じる時間ではないと遠回しに言われているような感覚がしていました。少々話が逸れてしまいましたが部活動に熱心になることは素晴らしいことだと思います。吹奏楽は集団競技ですし、たくさんの人が集まり、切磋琢磨しながらひとつの音楽を作り上げるというのは、よい成長の場になると思います。しかしながら、その意義や価値を見出さないままで取る賞には意味があるのかと一度問うてみたいです。
- 顧問の先生だけでなく、担当楽器のプロに教わる機会がたくさんあるといいと思います。
- 公立の中学校の部活という点ではどの学校も平等である。しかし、10年以上同じ指導者(教員)が顧問を続けて上位大会に出場するなど、実績を出している学校と、4〜5年おきに顧問が変わって実績を出せない学校では、部活動や楽器を吹くことの意義が全く違うと考えている。私の中学校はその後者のほうであったが、なんとかして県大会以上に出たいとずっと願っていた。このことを音楽の教員である顧問に伝えたところ、「部活の顧問をやっても私たち教員にはお金出ないんだよ、ボランティアなの、だからそんなに真剣にならないでもらえる?」と言われたことがある。もう7年ほど前の話ではあるが、この言葉が痛烈に印象に残っている。このような言葉を、強豪校の顧問が言うとは思えない。教員自身のモチベーションもないような状態では生徒の頑張りたいという気持ちすらも潰してしまうということを自分自身が体験した。地域に移行するなら、生徒のやる気を潰さないような、やる気のある指導員が指導してあげてほしいと切に願う。
- 自分が地方出身なのもあり、中学時代は音大生やプロの方に指導していただく機会が一度もありませんでした。練習を頑張っている子たちに、プロに教わる機会を平等に作ってあげたいと考えています。
- 強豪校とそうでない中学校との差が開きすぎていると感じていました。私の学校はプロの先生に指導してもらえることがほとんどなかったので、高校や地域で合同で練習できるのは、とてもよいことだと思いました。
- 人数が少なくなり、僕たちの時代より制約が多くなったと思うが、昔のように部活動を朝から夜までやり、音楽に熱中できた環境が生み出されたならば嬉しい。
- コンクールの結果にこだわるような活動の方法ではなくて、根本として音楽の楽しさを教えられるような活動にシフトしていくといいなと思います。
- 吹奏楽部顧問になりたいという夢を持った友人が、今教育大学の音楽コースで勉強をしています。地域中心の活動がどのように運営されていくのか、今まで活動してきた私たちは注目しなければなりませんし、学校での部活動を望む生徒がいるのなら、叶えてあげたいと思います。
- 学校によって練習可能な時間の差が大きいため、コンクールは不平等である。
- 自ら吹奏楽を学んで指導してくれる人であればよいが、きちんと指導できる人が指導につくべきだと思う。楽器を始めるタイミングでの指導は大切だと思うので。
- 練習時間がどんどん減らされて、冬などは5分しかできないからマウスピースだけというときも、私たちのときですらありました。今はもっと減らされていると思います。中学のときからしっかりと楽器、音楽の基礎を身につけておけば、高校・大学で音楽を続けたいとなったとき、とてもそれが役に立つと思います。指導者は教えるだけでなく、自身も学んでいかなければ大会で上に進むことはできないと思います。大会の結果がすべてではありませんが、部活動を通じて、社会に出たときに恥ずかしくないマナーやルールを身につけていってほしいと思います。また、部活動は、メンタルトレーニングや自分を知ることにもつながることが自身の経験としてあったので、中学生・高校生から部活動を奪わないでほしいです。
- 大多数の人は、中学校から楽器を手にして音楽を始めていると思います。そのため高校に進学しても続けたいと思うような体験を、中学校3年間のうちにさせてあげたいと考えています。同級生や先輩・後輩との交流を盛んにさせて、学生本人たちが主導のもとで音楽活動をし、主体性や協調性を育み、さらに人としても成長した存在になってほしい。その体験を高校でもしたいと考えてくれて、大衆という横のつながりも大切にできると、これからの日本の音楽業界は、多様性などが主張され始めた現代において、さらなる発展が望めると考えています。
- 大人が子どものことを気遣っているようで、成長や学習の機会を奪っているように思える。長時間やらせて可哀想、といったようなことをよく聞くが、それは本人が承知の上でやっていることだと思うし、中学という比較的制限が多いなかで、どれだけ効率的に活動できるかを自分たちで考えるのも大きな学びになる。それは中学時代に育むのが大事だと思う。
- 部活動をしていない人からすると、中学校での吹奏楽部の部活動は必要ないと考える人が多いと思いますが、部活動という括りの吹奏楽部はとても入りやすく、誰でも音楽を楽しむことができる場所だと思うので、地域に移行するのではなく、学校所属の部活としてやっていくべきだと思います。
- 中学、高校の部活が誰のためにあるものなのかを再考してほしい。指導者側の負担の軽減は、文部省や各自治体の教育委員会が人材の確保や部活の指導に対して給与を支給するなどの対策をするべきであって、安直に生徒たちの限られた時間の貴重な経験を犠牲にするべきでは絶対にない。
- 私は地方出身で、過疎化が進んでいる地域の中学校では、どうしても人数が少なく、できる楽器も限られてくるので、そういった子どもたちにも平等にコンクールに出られるようになったらいいなと思う。
- 私は、吹奏楽はパフォーマンスだと思っています。聴いてくださるお客様がいて、喜んでくださったり、感動してくださったりするからこそ成り立つものです。そのような演奏をするためにはレベルの高い演奏を必要とします。そのために練習して上手くなって、その中で上達する楽しみを知ったり、周りと切磋琢磨して自分の演奏能力や表現力を高めていくものです。コロナ禍で思うように活動ができず、お客様の前で演奏をする機会が少なかった現在の中学生にとって、この楽しみを知ってる人は少ないのかなと思いました。吹奏楽のこの幸せを知らないのは、本当にもったいないです。
- 指導者に対する指導は大切だと思います。
- 合同練習などのコミュニティが作りやすい環境が必要(顧問によっては、つながりがない可能性があるため)。
- 吹奏楽が弱い地域は、上手くなりたくてもどうにもできません。それどころか上との差が開いて、どんどん下手になる一方です。年々衰退しています。それはなぜか。お金の出所がないからです。公立中学なら尚更です。市からのお金も出ない、学校楽器はボロボロで修理もままならない。実績も実力もある学校は、人が集まって必然的に部費も集まりますし、市からの援助も得られるかもしれません。そうすればよい指導者を呼べるし、楽器を買うお金も修理をするお金もあります。でも、弱い学校はどうにもならないんです。実際、私の育った地域は、どこの学校もお金はないです。顧問の先生に「予算がないから」と楽譜を買うことすら躊躇われたこともあります。正直、地域移行化が進んでも、お金がなくては厳しいし、変わらないんじゃないかと思います。私は大学生になって生まれ育った地域を抜け出して、やっと恵まれた環境で吹奏楽ができています。満足に吹奏楽ができない環境を知っているからこそ、強豪校に夢を見る弱小校の子の気持ちがわかります。県大会に行けるだけでも嬉しいんです。今の中学生には少しでもよい思いをしてほしい。そのためには大人の援助が必要になります。地域移行化をするなら、大人が楽をすることに重きを置くのではなく、楽器を買う、修理する、よい指導者を呼べるように市や学校が資金援助をすることが必要です。上手くなりたい中学生の子たちの純粋な気持ちを、大人の都合で壊さないで。
- 私の出身中学は、どんどん部員数が減っていってます。そのうえ顧問の先生も忙しく、なかなか指導できないときもあると聞きました。これからも、吹奏楽部を存続させて、活性化させていくためには、中学、高校関係なく、同じ吹部同士で助け合って活動していくことが大切になってくるのかなと思います。
- 中学生の時期こそ、基礎練習の重要性を伝えるべきだと考える。中学で変に癖づいてしまったまま歴が長くなっていくと、修正も厳しく、自己流になりすぎてしまう人も発生してしまい、上達への妨げとなると考える。
ママさんブラスに所属する191名にきく!
Q.いま部活動の地域移行化が進められていますが、もしあなたのお子さんが中学生の吹奏楽部に入っている場合、どの活動形態がよいと思いますか?
A1.「従来通りの、中学校での部活動」と答えた人の理由
- 「同じ学校の仲間」という括りでの一体感は、かけがえのないものだと思うから。
- 基本は従来どおりがよいと考えます。年に何度か近隣中高生や社会人バンドと合同練習、合同バンドや、音大生に指導していただいたりがあると、なお開かれてよいと思います。
- 同じ学校の仲間で練習するのが絆にも繋がると考えるから。人数が少ない地域は近隣の学校と合同で練習するのは、とてもいいことだと思います。
- 地域や外部の人たちとの関わりは重要だと思います。しかし、まず部活動を通して自分たちで団結して音楽を作り上げることが大事かなと思っています。
- 吹奏楽部の人数が壊滅的に少ないなら、他校との合同はありかと思います。
- 高校生との合同は中学生からしたら憧れもあり、とても刺激的で素敵だと思います。でも高校から吹奏楽を始めた人もいるだろうし、高校生からしたら必要なのか……? と考えてしまいました。毎週土日関わる必要はないかなと思います。
- 部活動を通して、先輩後輩の上下関係を学ぶことができるため。
- 学校の仲間と、というのが学生時代の醍醐味のような気がするから。時々、他の団体と合同で練習したりするのも、それはそれで面白そうではある。
- 曜日により指導者が変わると混乱するのではないかと不安。
- 自分自身、中学の吹奏楽部で全国大会も経験しました。一番のモチベーションは、中学の看板を背負って出るコンクールでの成績。地域のクラブになると、そのモチベーションは下がる。習い事と同じになる。先生方の負担は承知。やりたい先生もいるのでは。
- まだ中学生なので、主な活動は中学校で大人の目の届く範囲でが望ましいと思う。そこへ地域の人が指導として参加する形が理想です。
- 他の形態の場合、管理が大変そう。しかし、顧問の先生の負担は、外注したりするなどして減らすべき。
- わかり合える同世代の身近な仲間とのやりとりから、よい音楽、楽しい音楽を経験できたと自分は考えており、それがママさん吹奏楽団を続ける力となっています(決して上手くはありません)。他の学校や上級者やプロとの経験は、楽器の上達には望ましいことと思いますが、それだけでは、よほど上手な子しか続けられないかもしれないと心配します。
- 他の形態だと送迎が難しいということと、練習時間が削られてしまうため。
- 既存の一般バンドに入れるのは、その団の様子がわからないので、正直怖いため。
- 合同バンドなどに参加するなら、中学の顧問はこないのか、誰が世話をするのか、放置なのか不安なため。
- 中学生での部活動としての吹奏楽部で、子どもたちが経験できることがたくさんあります。楽器にふれる経験が身近にある、そんな環境を続けていってほしいです。
- 学校に行く楽しみをつくってほしい。
- 娘が中高一貫校の高校から入学して、中学生に指導をしながら自分たちの高校の練習を維持して、なお勉強と両立する大変な様子を見ていたから、合同バンドの難しさはあると思う。
- 他の回答とも迷いました。大人はなるとさまざまな年齢の方と関わる機会が増えますが、逆に同世代との関わりは減っていくような気がしたので、こちらをえらびました。
- 初心者が多い中学生の場合、楽器を指導できる方がいる環境(常時でなくてもよい&地域ボランティアでもよい)かつ、学業に支障のない場所(移動時間が掛からない)となると、やはり所属する学校での活動がよいのかと思います。
- 同じ学校の同年代での活動では、コンサートの演出など、自分たちで考えることが多い。時折悩んでいることもあるが、よいことも悪いことも学ぶことができていると思う。なので、大人が関わると、経験値の高い大人のレールに乗せてしまうことになると思う。演奏技術の習得や視野を広げるため、音大生やプロと関わることがタイミングがあればよいなとは思う。
- 楽器の上達には、毎日の基礎練習や個人練習はかかせず、固定された練習の場所があるのは、時間の有効利用の面でも重要だと思う。同年代の楽器経験のあまり差異のない仲間と切磋琢磨して過ごす時期は貴重だと考えます。
A2.「いろいろな年齢層の仲間とともに活動する地域バンド」と答えた人の理由
- 中学校という限られた場所、仲間だけでなく、いろいろな世代の方の考え方や生き方に触れて、成長してほしい
- 自分が高校生のときに一般バンドに所属し大人と一緒に活動をしていて、いろいろな面で成長できてよかった。大人になってから音楽に対する向き合い方が変わったので、子どものうちからいろんな年代の人に関わることで、いろんな可能性が広がるのでは? と思ったため。
- 忙しい先生方の負担が減るならば。
- 学校の中に私たちが入っていくことができれば、練習場所の確保に難しい私たちもありがたいし、子どもたちに音楽の楽しさも伝えられるのでは? と思います。教えることはできませんが、楽しんで生きているおとなの姿を見せることができるのではと思います。
- 公立だと顧問が吹奏楽の指導経験が乏しい場合がある。地域の一般楽団の経験者と演奏したほうが上達が早い。
- 同年代のつながりだけで閉塞感を感じさせてしまわないよう、多様な関わりを通して広い視野を持ってほしい。
- いろんな人の音を聴いて、自分の演奏に生かしてほしいから。
- 自分の意思と違う楽器でなく、好きな楽器ができる(入部時にオーディションがあったりして、希望の楽器になるとは限らない学校がある)。
- さまざまな年齢の人と関わることで、進路が見つかる可能性がある。
- 同年代でトラブルがあれば、部活だと行きにくい。
- 同じ市や県でも中学校も高校も人数が少なく編成が小さかったら偏ったりするところがあると思うので、部活よりも、地域コミュニティとしての活動がよいのではと思いました。
- 吹奏楽の指導ができる教員が少ないので、社会人や経験者と一緒に活動して技術を習得したり、楽器のメンテナンス方法を学んだりしながら、大人が吹奏楽を楽しむ姿を見てほしい。
- 音大生やプロのレッスンは田舎では難しいけど、社会人バンドなら田舎でもあるので。
- 大人になっても演奏を続けているのは本当に音楽が好きな人たちだと思うので、一緒に演奏を楽しむのはいい機会だと思います。
- 学校の指導者には専門的でない先生もいらっしゃるでしょうし、すべてのパートの技術を持つ方はほとんどいないと思うので、経験者と一緒に活動し、技術的なことを教わる機会があるのはとてもよい経験、よい影響だと思う。
A3.「近隣の中学校との合同バンド」と答えた人の理由
- 従来通りの活動形態でいいと思うが、私の地域では少子化の影響で学校自体の統合、廃校が多く、部員自体が多くない。近隣の中学校と合同でもよいかなと思う。まずは同年代の仲間で活動するのが大切かなと。そこへ、ママさんブラスや地域の人が見守りとして参加していければよいと思う。
- 自校だけでは大編成の吹奏楽を経験できない学校が増えているし、部活動を通して地域の学生が交流できる機会も作ることができるから。
- 少子化で部員数も減っているので、他校との合同練習があると、普段感じることのできない音の厚みを経験でき、練習意欲にもつながるのではないか? と思う。
- コロナの影響もあり、部員数が減ってきている学校もあります。学校単位にとらわれず、同じ地区の学校で合同バンドにするのはいいと思います。さらに、音大生やプロ奏者を、指導員として導入すべきだと思います。
- 人数が増えた場合のハーモニーなども体験してほしい。
- 他の中学校の子どもたちが同年代で演奏するのは、刺激になっていいと思う。
- 普段はコンクールなどでライバルになるであろう他校だけど、一度集まれば同世代同士と言う関係性の近隣中学と合同で行なうことにより、程よい緊張感も持ちつつ、かつ楽しく演奏ができそうだから。お互いの情報交換も可能だし、地域のイベントなどにも参加する機会も増えそう。それと同時に地域を盛り上げれば、地域に貢献しているという意識が生まれ、将来の地域活性化に対する人材を育成することにもつながりそうだから。
A4.「平日は中学校で、土日は高校生と活動する合同バンド」と答えた人の理由
- 中学校だけでの知識だと偏りもあるし、間違った伝統もあったりするので、外の世界と少しでも音楽で関われたら、演奏面にも精神面にもよいのかなと思いました。
- 地域に移行化する理由が、公務員である先生方の負担軽減にあることは理解してますが、地域の方々も必ずしも時間があるかというとそうでもない。なにもかも地域で、というのは少し違うかなと思います。もちろん高校生が時間があるかというとそうではないとは思いますが、同じ時間に練習するというだけでも中学生には学びになる気がします。
- 互いに学び合える関係性が築けると感じるから。
- 高校生と知り合いになれることで、自分の進路も考える機会ができそう。そして年齢層が近い団体活動のほうが楽しいと思うから。
- 平日は親も子も忙しいので、学校外に行ってほしくない、土日は近隣中高、地元の楽団など、いろんなところで刺激をもらってもいいかなと思う。
- 月1でも交流があれば、技術的に向上するかな? と思ったので。また、高校生に限らず、一般バンドや小学生との合同練習日でもいいかな? と思います。
- 土日に高校生やきちんとした指導者のもとで指導を受け、平日は先生の負担が少ないよう、基礎合奏などで基礎力を上げるのがよいのかな? と思います。
- 練習内容や形態が多様化していくのは時代の流れ。それに合わせてコンクールの形態(地区の連盟も含む)も変わっていってほしい。初心者にもやさしくわかりやすい指導を。経験者(上手な子)ばかりが優先されていくのをどこかで止めないと。子どものうちは「勝利」だけではなく「頑張った」という自己肯定感をもってほしい、という希望を込めて選んでみました。
- 土日は顧問の先生も休日のため。土日は休みでもよい。
A5.「音大生やプロ奏者が指導するジュニアバンド」と答えた人の理由
- 顧問だけでは負担が重いし、指導をプロに任せたほうがよいと経験上感じるため。
- 的確な指導により効率よく上達できると思うから。
- 吹奏楽コンクール向けではなく、楽器自体をちゃんと学べるといいと思うので。
- 限られた時間で上達するには、プロによる指導が近道だと思うから。学校以外の括りで活動するとしたら、最も全体がまとまりやすいと思うから。
- 強豪校はプロ奏者が指導に来ているのに、学校によってはプロ奏者ではなく、先輩や顧問が指導しているところもあり、実力に差が生じている。
- 音楽の仕組みや、楽器の専門性を理解した指導を受けることは、スキルアップ、モチベーションにつながるし、大切だと思います。
- 楽器に初めて触れた時点から、正確な指導をしていただきたいので。
- ジュニアバンドが下部組織にあるアマチュアバンドに所属していたことがあったので、プロの先生に指導してもらうことのよさを実感しているため。
A6.「そのほかの活動形態」と答えた人の理由
- 「できるようになるから楽しい」という気持ちを育ててほしいので、そこはプロの指導のもと極めることもありかなと思います。また地域の方々の協力や理解がないと、練習するのも厳しい状況になりつつあると昨今感じます(朝練など苦情が来てできなかったり)。なので、巻き込んでいくことが必須かなと思います。音大生もアウトプットする実習になるし、プロの指導も、部活顧問のプラスになります。地域で盛り上がることにより、大きく考えて、そこに移り住む人が多くなる可能性も無きにしも非ずかと思います。少子化高齢化が進むなかでできることを考えるなら、地域の幼稚園保育園、養護施設、病院でも訪問演奏したり、させたりするのは大切だと思います。バンドジャーナルさん誌面の力で世の中動かしてください、お願いします‼︎
- 中学校の部活の時間帯に教室を借りて楽器吹かせてもらえるなら、本当に助かります。そしたら、オイルとかグリスとか譜面も寄付するんですけど。
- 吹奏楽を始めて間もないため、基礎を指導してくれる環境がよいと思う。上達を感じられないと続かないから。各パートの基礎をしっかり身につけることで、楽しさをより深めて欲しい。
- 初めて楽器に触るとき、よくわかっていない先輩から楽器のことを教わるのは、長い目で見てよくないと思う。最初ほどプロの指導者に指導してもらいたい。
- 経験のある保護者がいれば、練習に一緒に参加したり、必要なら指導やお手伝いできればよい。そのほうが顧問の負担も減る。経験者の保護者も結構いるはず。パート数も多く、経験値に差がある部員もあり、顧問が一人でまとめるのは負担が多い。子どもたちも上達を望んでいると思う。
- まずは、自分が手にした楽器の構造や奏法など基本的なことを学んでほしいと思うので、それぞれの楽器のプロの方々が必要なときに来て指導してくださる形が望ましいのではと思います。現在はYouTubeなどSNSが発達していて楽器の吹き方等の情報をたくさん見ることができますが、その奏法や楽器のセッティング(リード、リガチャー、マウスピース等)がその子に合っているとは限らないため。吹奏楽部全体の指導は、特に楽器のプロでなくてもある程度吹奏楽を理解していてまとめることが上手な方なら、その方でよいと思います。学校の先生方の負担軽減は考えていくべきだし、部活動の地域移行化は賛成ですが、部活動と学校との連携は不可欠と考えますので、コミュニケーションはしっかり取っていただきたいなと思います。
Q. 地域の中学校に吹奏楽部がなくなった場合、ママさんブラスにメンバーとして中学生を受け入れてもよいと思いますか?
A1.「受け入れてもよい」と回答した理由
- スキルアップを目的とした具体的な指導の可否は不明だが、楽器に触れる時間の確保、適度な大人の視線、演奏を楽しむことは提供可能だと思うから。
- 子どもたちは、吸収力もすごくて、こちらも学びが多い。お互いによい影響を与えられると思うから。
- 楽器を吹く機会は失ってはいけません。
- 若い子と演奏するのは楽しいから。
- 親子共演などの企画を既に採り入れているので、あまり抵抗はありません。むしろ、コンクールを目指したり技術の向上といった観点で子どもたちからしたら物足りないかも知れません。
- 受け入れてもよいが、活動が午前中なので、時間的に難しいような……。
- 今でも団員のお子さんが自然に出入りしているから
- 合奏ができるならどういう形態でも構いません。音楽がやりたいのに音楽できない子がいるなんて、なんとかしてあげたいと思います。ママさんなんで。
- 音楽を楽しむのに、何の垣根もいらないと思うので。
- 吹奏楽という共通のものを通して、自分の家族以外の大人と接する体験はよいことだと思うし、私たちにとってもよい刺激になると思う。
- 大人になったらママさんブラスに入ってほしい、という思いもあります。
- 場所は学校の音楽室などを提供してほしいなと思います。
- 練習時間が平日の午前中なので、本番までは別々に練習し、本番を一緒に吹くならできるかもしれない。
- 若い力で元気になれるし、こちらも頑張ろうと思えるから。
- 受け入れてもいいと思いますが、活動日が平日なので土日に特別練習を組むしかなく、そうすると月に1回できるかできないか……というところで実際には難しいのかなとも思います。
- 事実、多少ですが、高齢化が進んでいると感じるので。
- ママブラスとして活動するなかで、小学生以下と関われることは多いが、我が子以外の中学生と関われることがないなと思っていたので。
- 地域活動に貢献したいから。
- 家族全員で楽しむという趣旨に合っているから
- 自分も楽器を吹ける場所に出会えてよかったと思うから。部活で楽器を演奏できなくて、演奏したいと思う人がいるなら、少しでも力になれたらと思う。
- うちはまさに去年、吹部廃部の危機になったことがあり、その際に、吹部中学生の娘には、ママブラス入る? と提案したことはあります。
- 子ども自身が参加する意思があればウェルカムです。
- 子どもから、パパさんやおじいちゃん、おばあちゃんなどさまざまな年齢層で活動しているので、仲間が増えるのは大歓迎です!
A2.「中学生の保護者や指導者が同行するなら、受け入れてもよい」と回答した理由
- ママブラスの活動の主は、自主開催コンサートと訪問演奏です。その様子を保護者と見ていただき、賛同していただければ参加していいと思っています。
- 中学生はまだ未成年なので、何かトラブルや事故があったときに責任が持てないため。けれど、吹奏楽をする場を奪ってしまうのはかわいそうなので。
- 小さい子連れの方たちもいるし、我が子でもないとなると目が行き届かない場合もあるから、引率する指導者はいたほうがよいと思う。
- 部活動として活動できないのであれば、受け皿として、一般バンドなり、ママさんバンドが受け入れるべきだと思う。しかし、初心者を一から教えたりするのは、学校でやってほしい。自分たちも時間がないなか、貴重な時間を割いて参加しているので、面倒見ることがメインにならないほうがよい。
- 未成年者だけの参加となると責任の所在が不明確なので、保護者や指導者が取りまとめるべき。でも! 放課後の練習となる場合、ママさんは、めっちゃ忙しい時間です! 毎日練習となると、実際には難しいと思います。
- まず前提として、ママさんブラスに参加しているのは自分が楽しむためです。中学生に奏法を教えたりすることは負担になるし、そもそもきちんと指導できる自信もない。ママさんブラスの活動時間の中からそういう時間を取ることも難しい。でも、社会で見守る視点は持ちたいです。保護者や指導者と一緒に何かできることはないか、考えたい。
- 授乳する場面もあるので、思春期の子たちにどう対応するかなどあるものの、小さい子たちにとっても中学生にとっても、子どもたちが一緒にいる空間はとてもいいことだと思います。
- もともとママが主役の団体なので、子どもだけの参加は少し趣旨が違うように感じる。保護者と共に参加するのは、大いにありだと思う。
- 個人的には受け入れてあげたいと思います。練習時における楽器破損やケガ等に備え、スポーツ保険に入っていただくなどの安全策は必要かもしれません。行き帰りの子どもの安全などは、保護者や指導者の方にしっかりと考えていただければ。
- 生活態度などの指導については保護者、指導者の管轄で、音楽の指導という立場のみでの受け入れはしてもいいと思う。限られた時間だけで音楽を楽しんだり練習している大人と同じ時間を共有することで、自分たちがたくさん時間のあるなか、恵まれた環境で吹奏楽をできているという実感も湧くだろうし、将来母になっても楽しめるということも知れる機会になると思う。
A3.「受け入れるのは難しいと思う」と回答した理由
- ママさんブラスの活動時間がほとんどの団体は平日の午前中だと思います。子供たちが学校等に行っている時間帯の活動になりますし、土日は自分の子ども・家庭が優先になるので、ママさんブラスとして毎週土日に活動するのは難しいと思います。
- 高校生以上であれば考えるが、やはり一般常識などは、大人のそれとは隔たりがあると思うので。
- 中学生は初めての部活動ならではの縦・横の関係、先生とのつながりがあったうえで、時には地域や一般楽団などとの関わりを持てればいいと思う
- 自分は打楽器パートです。他の管楽器は受け入れ可能だと思いますが、打楽器パートは楽器の数に限りがあり、人数を増やすにも限界がある。既存の団に受け入れるのではなく、中学生がいる前提の新しい団体を作ってほしい。
- うちの団は平日の午前中が主な活動時間なので、その時間を変えない限り学生さんの参加は難しいかなと思う。本番時に共演という形なら可能ではあるかと思いますが。
- ママさんブラスはお母さんの自由時間。子どもの部活動と一緒にするべきではない。子どもは子どもの時間があって、お友達とどうやってうまく演奏するのか縦と横のつながりを勉強してほしい。もし一緒に練習するなら、別の団体として活動してほしい。
- メンバーのお子さんならいいと思う。
- コンクールの出場、本番、選曲……など、いろいろと違いがあって一緒に活動するイメージができない。
- 常に未就学児など、小さな子が一緒に活動しているので、中学生が入るなら、ママブラスではなく一般の団のほうがよいと思う。
- 音楽の方向性が違う。
- 月1回土曜日の午前中に練習日には、吹奏楽部に入部した子どもたちが、テスト前や長期休み中などで空いていれば、親子揃って練習に参加することはあります。
- ママさんブラスのメンバーは、基礎があるからなんとかなっていますが、中学生から月数回の練習では、上達も難しいと思います。
どちらとも言えない
- ママさんブラスは、曲の難易度は易しめに、また子どもウケしやすい選曲をすることが多い。中学生のように難しい曲や吹奏楽オリジナル曲をやりたいという需要と必ずしも合うか。
- 中学生がメンバーとして参加してくれることは大歓迎ですが、基本的に練習日時が平日午前中なので、その点での擦り合わせが難しいのではないかと思います(中学生が他でしっかり練習できる場があるのなら可能かと思います)。
- 個人的には週末の指導は賛成です。
- 基礎練などの時間も少なく、中学生には物足りないかもしれないと思う。本人がそれでもよければウェルカム。
- ママさんブラスバンドの団員として、老若男女問わず一緒に演奏すること自体は素敵なことだと思っていますが、ここで言う「受け入れ」が指導も含めているのであれば、指導はその道を進んだ先生にしていただいたほうがよいと思います。並行して音楽教室に通う、といったことが考えられるでしょうか。
- ママさんブラスと中学生の吹奏楽をする目的が違う。それを理解したうえでの活動なら、ぜひ一緒に演奏したい。メンバーの子どもが大きくなると一緒に演奏する機会も増え、とても上手だし、大人が教えてもらうことも多い。ともに相乗効果が生まれたら、よりよい吹奏楽の発展にもつながると思う。
- 心の病気などでは、同世代との経験が難しくなってしまった学生さんもいます。そういう場合は、コンクールに出るような市民バンドからママさん吹奏楽まで、その子に合ったバンドに参加することが、よい経験になるのではないかと思います。実際、部活に居づらくなった子どもが所属しているのをみたことがあります。
- こちらとしては構わないけれど、子どもたちは親ぐらいの大人と一緒だと若干萎縮するのでは……? 同年代の子たちと忌憚なく意見を交わしながら練習するのがまた楽しいんだと思うので。
このアンケートのグラフは本誌にて!
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