“よい音”で聴くことの意義を実感した高校生たち——慶應義塾志木高校器楽部
最近の中学・高校生たちは音楽を聴くときに、簡易なヘッドフォンを使うことがほとんどだ。
そのこと自体は否定しないが、音が広がる空間がないシチュエーションで聴いていることは残念でもある。そこで今回、コンパクトながら本格なスピーカーからの音が楽しめる「ECLIPSE CDR1 508 PACK」を高校生の吹奏楽部員に1か月ほど使ってもらい、どのような感想を持ったのか聞いてみた。
ホルンの演奏歴は35年を超えるが、その間、一度もレッスンを受けたことがないのが自慢(?)。もちろん腕前は推して知るべし。東京外国語大学でドイツ語を専攻するも日本語を使...
埼玉県にある慶應義塾志木高等学校(以下、慶應志木)は、その名の通り慶應義塾大学との一貫教育校である。吹奏楽部はその伝統から「器楽部」と呼ばれ、吹奏楽コンクールでは小編成部門の最上位大会である東日本学校吹奏楽大会や、日本管楽合奏コンテストに連続出場し、いずれも優秀な成績を収めている。3月に行なわれる定期演奏会は全4回公演がすべて満員、さらには県内高校の吹奏楽部の男子だけを集めた「吹奏楽 秋の男祭り」に参加する他、地域で演奏の演奏も多い。
1学年約250名という規模の学校であり、男子校ゆえに器楽部に入部する部員も限られ(2・3年生で18名)、また楽器経験者がほとんどいないなか、練習は顧問の小池陽先生だけに頼らず、普段から学年に関係なくに部員同士話し合いながら活動をしている。ダンスをはじめとしたパフォーマンスも器楽部の持ち味で、コンクールであってもノリノリの演奏でファンを集めている。
自分の本当の音を確かめることができました
さて、そんな慶應志木の器楽部に、今回はデンソーテンの“ECLIPSE(イクリプス)”スピーカーと新設計のワンボディのCDレシーバーのセットを持ち込んで、日頃の練習のなかで長期にわたって使っていただいた。
部員の心に響いたポイントは、大きく3つ。1つめがコンパクトなボディとユニークなデザイン。2つめが生の音に近い臨場感あふれる音質だ。なんといっても、卵型のスピーカーが目を引く。男子高校生をして口々に「おしゃれ」「カワイイ」と言わしめたデザインは、高いインテリア性と音質追及の結果である。
たった1つのスピーカーユニットから全帯域の音が放射され、卵型ボディはその音が広がっていくことを妨げず、内部に余分な振動も起こしにくい。だから自然と臨場感あふれる音になるのだ。
器楽部の部員も「素直に“音がよい”と感じました」「スピーカーの間の空間から音が聴こえてきて、オーケストラが目の前で演奏しているみたい」「混じりけのない、演奏したままの音です」「ジャズでは、いつも聴こえないストリングベースがよく聴こえてきた」「映画館のような臨場感あふれる音」など、高評価だった。
そのスピーカーを鳴らす一体型のCDレシーバーCDR1は、幅21.5cmというサイズにCDプレーヤーや高品質なアンプが収められており、持ち運びも簡単。フロントパネルにはiPhone対応のUSB入力が装備されており、これがイクリプスを練習に役立てるうえで第3の、そして最大のポイントだった。
吹奏楽の練習において自分たちの演奏を録音し、聴くということが大切な意味を持っていることは言うまでもない。録音は今やスマホで簡単にできる時代だが、再生はそうはいかない。イヤフォンやヘッドフォンでは、みんなで聴いて意見を言い合ったり、録音された音に合わせて楽器を吹くようなことはやりにくいし、安価なスピーカーでは楽器の音が歪んでしまうこともある。そんなときイクリプスのセットならば、高音質かつ充分な音量で再生することができるので、吹奏楽の練習で役に立つシーンも多くなる。
「自分の音を録音して聴いてみた」という部員はこう話す。「自分が吹いているときに感じる音と実際に鳴っている音は違うのですが、録音したものをイクリプスで聴いて自分の本当の音を確かめることができました」「自分ではよい音だと思っていても、他の人から『あまりよくない』と言われて、実際に聴いてみて『あ、本当だ』と納得しました(笑)」
スマホをUSBで簡単接続、臨場感のある音で再生
取材の後半は、実際に彼らがどうイクリプスを活用したか、5つのシーンに分け、ショー仕立てで説明してくれた。
シーン①:最初にバスセクションが登場。「《風になりたい》で、異なるリズムのサックス+ホルンの演奏を録音しておき、イクリプスで鳴らしてリズムのかけあいの練習をしました」。金管楽器を普通に吹きながらでも、イクリプスの音はきちんと聴こえるという。
シーン②:「個人やパート・セクション練習などは別の棟で行なうのですが、ドラムセットの移動は大変です。そこで、あらかじめ録音したドラムの演奏をスピーカーから流して練習しました」
シーン③:音程を合せる練習用キーボードを有効に活用する。フルートとアルトサックス奏者が登場し、同じフレーズをキーボードで弾いた録音に合わせて、ユニゾンで吹く。「サックスの音程が合わないね。1人で吹いてみて」と言われ、録音と一緒に演奏して音程を確認。少人数ゆえに、キーボードを弾く部員が必要なくなるメリットは大きい。
シーン④:《君の瞳に恋してる》のサックスソロをバックの録音に合わせて吹く。「定期演奏会で吹いた曲ですが、実際にイクリプスを使って何度も練習しました」とのこと。
シーン⑤:最後はダンス隊が登場し、事前に録音しておいた器楽部の演奏に合わせて踊りの練習をする。「曲中に入る台詞のタイミングや、曲にカットがある場合なども、実際にバンドが演奏した音をスマホで録音しておけば、スムーズに練習することができます」と言い、十八番の《テキーラ》に合わせてキレッキレのダンスを披露。途中で部員全員が登場し、「ご一緒に!」と言われ、気づくと取材班も「テキーラ!!」と叫んでいた。イクリプスを使って演奏会の空気感を再現していた。
このように、録音したものを再生して練習に役立てる場面は数多くある。そのときに、スマホで録音したものをUSBで簡単に接続でき、本来の楽器に近い音で再生してくれるイクリプスはとても使い勝手がよい。
顧問の小池陽先生にもインタビュー。
「録音して自分の音を聴くということは大切ですね。ともすると“楽器を吹く動作”に終始してしまいますから、自分がやっていることを客観的に知ることは重要です。実際に出ている音と自分の身体で感じる音も違いますし。“こんなふうに吹きたい”という気持ちが強すぎると、それだけで吹けている気になってしまいがちです。自分の想いがきちんと音で伝わっているかの確認は必要なことです」
今回、慶應義塾志木高校器楽部の部員たちが試用した
『ECLIPSE CDR1 508 PACK』
CDレシーバー+8cmスピーカー
希望小売価格:153,000円(税抜)
他に、CDレシーバー+6.5cmスピーカーのCDR1 307 PACK 希望小売価格:79,000円(税抜)のパッケージもある。
問い合わせ先:デンソーテン Tel.0120-02-7755
https://www.eclipse-td.com/products/cdr1/index.html
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