阪 哲朗がリードする、山形交響楽団の熱く湧き上がる挑戦力と成長の源泉を探る
2018.08.28
日めくりオントモ語録/エディタ・グルベローヴァ
夢は歌うのを辞めることです(笑)。
―― エディタ・グルベローヴァ「音楽の友」2008年8月号より
デビュー40周年を迎えたときのインタビュー。「ドニゼッティは全部で57曲のオペラを作曲したのに、私はまだ7つしか歌ってないし、ベッリーニを合わせると相当の数になります。1年に1つしか、新しいオペラを歌わないことにしているので、まあ、あと60年は歌い続けることになりますね(笑)」と冗談交じりで語った。
エディタ・グルベローヴァ(Edita GRUBEROVA 1946-~)
スロヴァキアのブラティスラヴァ生まれ。故郷の音楽院を卒業し、1968年に同地の歌劇場に《セビリャの理髪師》のロジーナでデビュー。ウィーンに出て、1970年にウィーン国立歌劇場《魔笛》の夜の女王でデビューし、プロとしての本格的な活動を開始した。カール・ベームに認められ、1976年の《ナクソス島のアリアドネ》ツェルビネッタで国際的な注目を集める。以後は世界の一流歌劇場や音楽祭に次々とデビューし、キャリアを広げて行く。《リゴレット》のジルダ、《ランメルモールのルチア》のルチアなどコロラトゥーラの分野で大成功を収めた彼女が、次に挑んだのはベルカント・オペラだった。《清教徒》《シャモニーのリンダ》《テンダのベアトリーチェ》《夢遊病の女》《連隊の娘》など、当時としては珍しい演目を披露。またドニゼッティの女王三部作もエディタが取り上げてから人気になった作品だ。キャリアの後半には《ルクレツィア・ボルジア》や《ノルマ》を歌い、《異国の女》を蘇演した。
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