阪 哲朗がリードする、山形交響楽団の熱く湧き上がる挑戦力と成長の源泉を探る
2018.08.16
日めくりオントモ語録/ピョートル・ベチャワ
歌手たるもの一度舞台に立ったら、声のコンディションの事で聴衆に怖れを感じさせてはならないというのが私の哲学です。
――ピョートル・ベチャワ「音楽の友」2018年8月号より
「一般に言われる『グラディエーター症候群』のように、ハラハラしながら、高音が出るか心配し、『あー、無事に出て良かったねえ』というのではダメです(笑)」と厳しくピシャリ。しかし、それをできている秘訣を聞くと「自分にとって難しい箇所は、十分練習して本番に臨むので、確信を持って舞台に立てます。実は、僕は技術的問題をたくさん抱えていました。今でもまだあります。練習中も、本番後も解決法を探し、どんな小さな傷も見逃さず、修正します。傷はすぐならなおせるのですが、放っておくと取り返しのつかないことになるからです」と日々の練習の大切さを語った。
ピョートル・ベチャワ (Piotr Beczala 1966~)
1966年、ポーランドのチェホヴィツェ・ジエジツェ生まれ。カトヴィツ音楽大学で声楽を学び1996年、モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》のドン・オッターヴィオ役でチューリヒ歌劇場にデビュ―。ここを本拠に活動を開始する。1997年からチューリヒ歌劇場のメンバーとなり、ヴェルディ《椿姫》のアルフレード、モーツァルト《魔笛》のタミーノのメンバーとなり、ヴェルディ《リゴレット》のマントヴァ侯爵でメトロポリタン歌劇場にデビュ―。以降、スターダムを駆け上がり、現在では世界を代表するリリック・テノールの一人。
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