阪 哲朗がリードする、山形交響楽団の熱く湧き上がる挑戦力と成長の源泉を探る
2018.09.29
日めくりオントモ語録/川瀬賢太郎
音楽家としてもですが、一人の人間としても、この作品を世に問い続けていきたいと思います。
―― 川瀬賢太郎「音楽の友」2018年10月号より
2001年に大阪池田市で起きた児童殺害事件で亡くなった小学生の母親が綴った手記をもとに作曲された《子守歌》。川瀬さんはこの曲を2015年に名古屋フィル定期で演奏した。「不安だったのは、ご遺族に過去を蒸し返すような、実は酷いことをしているのではということでした。しかし、名古屋フィルでの公演後、《子守歌》のテクストとなった女の子のご家族から『ありがとう』と言われた時、この作品をこれからも演奏していかなければという使命感に駆られました」と話した。
川瀬賢太郎(Kentaro KAWASE)
1984年東京生まれ。2007年東京音楽大学音楽学部音楽学科作曲指揮専攻(指揮)を卒業。2006年10月、東京国際音楽コンクール<指揮>において1位なしの2位に入賞(最高位)。現在、名古屋フィルハーモニー交響楽団指揮者、神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者、八王子ユースオーケストラ音楽監督、オーケストラ・アンサンブル金沢常任客演指揮者を務める。第14回齋藤秀雄メモリアル基金賞、第26回出光音楽賞、第65回横浜文化賞文化・芸術奨励賞等を受賞。東京音楽大学作曲家指揮専攻(指揮)特任講師。
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