クイーンが好きな人も、クイーンを知らない人も

伝説のロックバンド、クイーンの伝記的映画『ボヘミアン・ラプソディ』が熱い!

読みもの
2018.11.16

話題沸騰! クイーンの伝記的映画『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒット上映中です。

フレディ・マーキュリーの死で終わらない、クイーンというバンドのパワーを表現した本作の魅力を、よしひろまさみちさんがナビゲートします!

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© 2018 Twentieth Century Fox
よしひろまさみち 映画ライター・編集者
よしひろまさみち
よしひろまさみち 映画ライター・編集者
音楽誌、女性誌、情報誌などの編集部を経てフリーに。『sweet』『otona MUSE』で編集・執筆のほか、『SPA!』『oz magazine』など連載多数。日本テ...

現在、大ヒットしている映画『ボヘミアン・ラプソディ』。クイーンを知らないという若い人も、この映画に足を運んでいるというから、この作品の良さが伝わっている、と勝手に解釈しているんだけど、いやマジでこれいいんすよ! ここを読んでいらっしゃる方はロックに興味が薄いかもしれませんが、ホント、騙されたと思って観て!

あらゆる世代に刺さるクイーンの名曲が続々と

ここまで推すのにはいくつかの理由があります。まず一つ。クイーンとはなんぞや、ということがわかります。

クイーンと聞いても今ひとつピンと来なくても、ミュージカル舞台化もされた「ウィ・ウィル・ロック・ユー」や、表題曲の「ボヘミアン・ラプソディ」などなど、テレビやラジオなどで今もなお使われている楽曲ばかりを生み出したバンド、と聞けばちょっとは興味持っていただけるかしら? そうなんです。70~80年代を駆け抜けた彼らが生み出した楽曲は、40年近く経つ今も愛され続ける名曲だらけ。キャッチーで華やかで、メロディがシンプルで、ロックだけどマッチョ過ぎない楽曲群は、どんな世代の人でも心を動かされるんですよ。

ちょっと踏み込んだこと言いますと、クイーンが流行った当時のイギリスは、グラムロックが下火となりパンクロック全盛期。ゆえに、彼らのキラキラした楽曲やパフォーマンスは英国本国ではけちょんけちょんだったんですね。では彼らの人気を支えたのは誰かというと、日本や欧州諸国、アメリカ、南米と、インターネットのない時代なのにいきなりワールドワイド。MTV時代の到来と相まって、彼らの人気は世界で火がついたんですわ。

そんな彼らの名曲の数々が、どのような経緯でできたか。それを、彼らのバンド結成からの足跡と共にたどっていく、というストーリーは、楽曲の認知度の高さも手伝って、スルスルと心に入ってくるというミラクルなんですわ。

フレディ・マーキュリーの死では終わらない! クイーンの物語

そしてもう一つの激オシ理由。それは、クイーンのアイコンでもあったフレディ・マーキュリーの伝記映画になっていないから。

フレディはクイーンのヴォーカルですが、6分超もある大作「ボヘミアン・ラプソディ」をオペラ的なアプローチにした張本人で、クイーンの名を高めた功労者(クラシックファン向けに言いますと、バルセロナ五輪のために書かれた名曲「バルセロナ」をモンセラート・カバリエとデュエットしてたりも)。

その一方、一度は女性との結婚をしたものの、当時のゲイカルチャーに傾倒し、HIV感染~エイズによる合併症で他界、という劇的人生を歩んだ人でもあります。こんだけキャラだちしたフロントマンがいると、彼の伝記映画を作りたくなるのがハリウッド。ですが、そうはさせなかったのが、本作のプロデュースも手がけたクイーンのメンバー。その理由は「フレディの死で終わる映画にはしたくなかったから」。もーね、まさにその通りで、今でもギターのブライアン・メイとドラムのロジャー・テイラーがクイーンとして活動しており、クイーンが死んだわけじゃないんすよ。そのため、物語はクイーンの結成から人気低迷、そして復活というストーリーに。

これだけ読むと「彼らの活動史の一部分を切り取ってて、中途半端になってね?」と思うかも。ノンノン。全然! それは20分超もある圧巻のラストシーン、「ライヴ・エイド」を観れば納得していただけると思います。そう、前述の通り、そこで演奏される楽曲はどれも今でも愛されているし、バンドとしてのクイーンも死んでなんていなくて「QUEEN IS STILL ALIVE」というメッセージが込められているのです。

メンバー本人たちが認める激似俳優たちの演技にも注目

そして最後にもう一つ。役者がマジでクイーンのメンバー本人に激似! フレディを演じたラミ・マレックはもちろんだけど、ロジャー役のベン・ハーディもそっくりだし、なにより衝撃は本人すら「自分の若いころの映像かと思った」とまで言わしめたグウィリム・リーが演じたブライアン・メイの似すぎなこと! もっというと、フレディの最後のパートナーのジム・ハットンや、ライヴ・エイドの発起人ボブ・ゲルドフまでソックリな俳優をそろえたという抜かりなさには呆然。映画を見る前、いや観た後でもいいから、ネットで彼らの本人映像・画像をググってみて。マジびびるから。

はぁはぁ……。伝わるかしら、これで。これでもなお興味持ってもらえないなら、禁じ手。この作品、サウンドデザインが素晴らしいヒット作しか上映しない『爆音映画祭』(東京・新宿ピカデリーにて開催。映画館にライブコンサート向けの音響機器をセッティングし、高音質・大音量で上映を楽しめる)に、封切りされてすぐに参加しているんですよ! それほどまでに音楽好きにはたまらぬ作品なの。ちなみに冒頭、20世紀フォックス映画のロゴバックに流れるファンファーレは、この作品だけのためにリテイクされたバージョン。もちろん演奏はブライアン・メイとロジャー・テイラー本人!

11月9日(金)公開
映画『ボヘミアン・ラプソディ』

監督:ブライアン・シンガー

出演:ラミ・マレック、ルーシー・ボイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーティー、ジョー・マッゼロほか

配給:20世紀フォックス映画

 

第3回「新宿ピカデリー爆音映画祭」

2018年12月11日(火)~20日(木)

新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3丁目15番15号)

【上映作品】
「ボヘミアン・ラプソディ」
「グレイテスト・ショーマン」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」※R15+指定作品
「ラ・ラ・ランド」
「キングスマン」※R15+指定作品
「ベイビー・ドライバー」
「バーフバリ 伝説誕生(完全版)」※R15+指定作品
「バーフバリ 王の凱旋(完全版)」
「マグニフィセント・セブン」
「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」
「君の名前で僕を呼んで」
「チョコレートドーナツ」
「遊星からの物体X(デジタル・リマスター版)」

料金: 1800円

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