イベント
2020.08.22
9月5・6日(土・日)は東京芸術劇場へ!

サラダ音楽祭2020——コロナ禍だって、誰もが「ココロ」で繋がるコンサート

小室敬幸
小室敬幸 作曲/音楽学

東京音楽大学の作曲専攻を卒業後、同大学院の音楽学研究領域を修了(研究テーマは、マイルス・デイヴィス)。これまでに作曲を池辺晋一郎氏などに師事している。現在は、和洋女子...

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今年はココロで「歌う!聴く!踊る!」

Sing and Listen and Dance !!——「歌う!聴く!踊る!」の頭文字をとったSaLaD サラダ音楽祭がはじまったのは2年前のこと。翌2019年には早くも、延べ3万6000人が参加する大きなお祭りとなった。本格的なオーケストラの公演はもちろんのこと、0歳から入場できるコンサートや、楽器や歌のワークショップに、最新テクノロジーを駆使した指揮者体験と、独自の企画が目白押し。日本でもっともユニークな音楽祭のひとつとなっている。

2020年には更なる飛躍が期待されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、海外からの出演者来日が困難になり、共催の東京芸術劇場が制作する2つのオペラ企画が中止を余儀なくされてしまう。きっと音楽祭全体を中止するという判断もあり得ただろう。

しかし、東京都とともにこの音楽祭を主催する東京都交響楽団は、6月に先陣をきって「COVID-19(新型コロナウイルス)影響下における演奏会再開に備えた試演」を東京文化会館で実施。感染症や微粒子工学の専門家との検証を率先して行なっているほど、お客様に安心してコンサートに足を運んでいただきたいという強い思いを持っているオーケストラなのだ(「演奏会再開への行程表と指針」参照)

今年は感染予防対策をしたうえで、“ココロで歌って、ココロで踊ろう!”というキーメッセージで、2つのコンサートとSaLaDミニコンサートが開かれることになった。

0歳から参加できて泣いてもOK!

まずは9月5日、土曜日の午後2時から、オーケストラや指揮者もTシャツ姿で舞台に立つ「OK!オーケストラ」。0歳から参加可能で、乳幼児が泣いてもOK!な演奏会は、毎度大好評だ。

『ドラゴンクエスト』や、音楽の教科書でおなじみの〈ビリーブ〉のように、クラシックという枠にとらわれない選曲なので、子どもだけでなく普段クラシックに馴染みがない大人にとっても気軽に楽しめる。

しかも、ただオーケストラが演奏するだけでなく、「歌う!聴く!踊る!」という音楽祭のコンセプトに沿って、人気ダンスカンパニー「コンドルズ」主宰の近藤良平が振付をし、ダンサーたちがベルリオーズの《ローマの謝肉祭》をさらに賑やかしいものにしてくれる。

また、11代目“歌のお兄さん”を務めた横山だいすけは、司会に加え、〈ビリーブ〉で歌声も披露する予定だ。ダンサーたちや横山のパフォーマンスと共に、会場の全員が“ココロで歌って、ココロで踊れる”コンサートになるはずだ。

なお、「OK!オーケストラ」は後日、期間限定で映像配信される予定。

今年も大野和士音楽監督の率いる、東京都交響楽団が演奏。
11代目“歌のお兄さん”、横山だいすけが、司会・歌を担当。

多彩なクラシックと本格的なダンス作品をメインに

翌日9月6日、日曜日の午後4時からの「音楽祭メインコンサート」は、小学生以上を対象としており、前日以上にゲストの多い豪華な公演となっている。

プログラムは、まるでヴァイオリン協奏曲のような高音の繊細なフレーズに、ココロときめくこと間違いなしのモーツァルトのモテット《踊れ、喜べ、幸いなる魂よ》にはじまり、人生の酸いも甘いも噛み分けた境地を聴かせてくれるラヴェルのピアノ協奏曲 第2楽章、都響ソロ・コンサートマスターの矢部達哉によるヴァイオリンのソロが瞑想のような境地へと誘ってくれるペルトの《フラトレス(兄弟)》、遠き過去に思いを馳せるようなラヴェルの人気曲《亡き王女のためのパヴァーヌ》、最後は底抜けに楽しいブラジルでのどんちゃん騒ぎを描いたようなミヨーの《屋根の上の牡牛》……と音楽の方向性が多種多様。クラシック音楽の多角的な魅力を味わえる曲目が並ぶ。

ダンスの演出・振付を担当する金森穣。芸術監督を務めるNoism Company Niigata(りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館を拠点に活動する、日本初の公共劇場専属舞踊団)を率いて2作品で共演。
モーツァルトのモテット《踊れ、喜べ、幸いなる魂よ》で登場するソプラノの臼木あい。
ラヴェルのピアノ協奏曲に出演するピアニストの江口玲。
都響ソロ・コンサートマスターの矢部達哉は、ペルトの《フラトレス~ヴァイオリン、弦楽と打楽器のための》のソロを担う。

静謐なラヴェルのピアノ協奏曲とペルトには、演出振付家の金森穣率いる日本が世界に誇るダンスカンパニーNoism Company Niigataが共演。ペルトの《フラトレス》は、彼らの設立15周年記念作品として昨年上演された演目でもあるので、単なる一過性のコラボレーションではなく、本格的なダンス作品を観られるというのも実に嬉しい。

Noism 15周年記念公演から約1年に渡って創作・上演を続けてきた『Fratres』シリーズの最終章、およびラヴェルのピアノ協奏曲 第2楽章に演出した『Adagio Assai』(仮)の動画

5~6日、どちらのコンサートでも、音楽監督の大野和士率いる東京都交響楽団が出演。今年も必ずや熱演を聴かせてくれるだろう。コロナ禍で続いた公演中止を経て、7月に公演を再開した都響にとって、特に6日の公演は、久しぶりの1時間を超えるプログラム。出演者たちにとっても気合いの入る、特別なコンサートになるに違いない。ソーシャルディスタンスを確保するために席数が限られているため、早めのチケット確保をオススメしたい。

イベント情報
TOKYO MET SaLaD MUSIC FESTIVAL 2020[サラダ音楽祭]

「OK!オーケストラ」

赤ちゃんOK!の大人から子どもまで楽しめるオーケストラコンサート。後日Web配信も予定。

日時: 9月5日(土) 14:00 開演

会場: 東京芸術劇場 コンサートホール

詳しくはこちら

 

「音楽祭メインコンサート」

クラシック音楽×ダンス! ダンスカンパニー「Noism Company Niigata」など多彩なゲストとの共演。

日時:  9月6日(日)16:00 開演

会場:  東京芸術劇場 コンサートホール

詳しくはこちら

※チケットは8月17日(月)より発売開始

 

「SaLaDミニコンサート」

9月5日、6日とも、池袋西口公園 野外劇場グローバルリング シアターで開催する予定(鑑賞無料/申込不要)。

小室敬幸
小室敬幸 作曲/音楽学

東京音楽大学の作曲専攻を卒業後、同大学院の音楽学研究領域を修了(研究テーマは、マイルス・デイヴィス)。これまでに作曲を池辺晋一郎氏などに師事している。現在は、和洋女子...

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