ONTOMO的、年越しミュージック2018
いつの間にか2018年終了のお知らせ。今年も光陰矢の如し。2018年4月にオープンしたONTOMOも、おかげさまで無事に年を越すことができそうです。
でも、何か足りない。年越しといえば……年越しそば。ではなく、年越しミュージック!
編集部員が年末カウントダウンに聴く予定の音楽を、みなさまにもお裾分け。みなさま、良いお年を!!
東京生まれの宇都宮育ち。高校卒業後、渡仏。リュエイル=マルメゾン音楽院にてフルートを学ぶ。帰国後はクラシックだけでは無くジャズなど即興も含めた演奏活動や講師活動を行な...
ボーア:マクモーツァルトのアイネ・クライネ・ブリヒト・ムーンリヒト・ニヒト・ムジーク
某ハンバーガーチェーンのMcDonaldさんのようにMcがつく名前はスコットランドにルーツを持っています。そう、この曲はスコットランド系のマクモーツァルトさんが編曲したアイネ・クライネ・ナハト・ムジークなのです(という体でテディ・ボーアさんが作曲)。
はじまってすぐに様子がおかしい! スコットランドの血が騒いで、すぐに脱線してしまうマクモーツァルトさん。そして最後は日本でもお馴染みのスコットランド民謡「蛍の光」でフィニッシュ。
「蛍の光」は、日本では卒業式や大晦日の曲として有名ですが、海外では新年に歌われることが多いとのこと。大晦日にも、新年にもぴったりの、短くも楽しい小品です。
ヨハン・シュトラウス2世: 歌劇《こうもり》序曲、終幕の合唱「シャンパンの歌」
ドイツ語圏における歌劇場の大晦日の定番は《こうもり》。
オリジナルの台本には日にちの指定はないのですが、なぜか大晦日から1月1日にかけての設定にされることが多いうえ、明るく、華やかで、ちょっと切ない大人の恋の駆け引きは年忘れにピッタリ。オペラの中の名旋律を、めまぐるしいメドレーにした序曲も、1年を振り返るのには丁度よさそうです。《こうもり》はある夜、記憶がなくなるほどの飲みすぎがきっかけで起こるドタバタを描いています。オペラの最後は酒の王様、シャンパンを讃える合唱で終わります。
ウィーン・フィルの演奏を推したいところですが、ここは新年にとっておいてカルロス・クライバーとバイエルン国立歌劇場のスタジオ盤から。どうぞ皆さま、飲みすぎには気をつけて……。
オッフェンバック:地獄のギャロップ(天国と地獄)
とはいえ、お酒や食事が楽しい大晦日!
フランスの大晦日はle réveillon de la Saint Sylvestre(サン・シルヴェストルのレヴェイヨン)というお祝いで、クリスマスが家族とともに静かに過ごすのと反対に、大晦日は友達と飲んで、食べて、笑って、歌って派手にやります。(私もシャンパンの飲みすぎで、道で派手に転びました。)
日本の大晦日のテレビ番組といえば「紅白歌合戦」ですが、フランスでは「Le plus grand Cabaret du Monde(世界一のキャバレー)」というカウントダウン番組が人気です。世界中からさまざまなアーティスト、ミュージシャン、芸人さんを集めてショーを披露してもらうのです。
フランスのキャバレーといえば、ムーラン・ルージュ、といえばフレンチ・カンカン! 2019年に生誕200年を迎えるオッフェンバックのこの曲も年忘れにはぴったりです。実は歌詞もあります。
2018年4月1日からはじまったONTOMOも、おかげさまで無事に年越しを迎えられました。
来年もよろしくお願いいたします! 良いお年を!!
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