アイスラー《ドイツ交響曲》とバーンスタイン《カディッシュ》もインパクト大

今回、楽器編成の作品規模にこだわってチョイスしてみましたが、上記以外に気になるのが、読売日本交響楽団が日本初演するハンス・アイスラーの《ドイツ交響曲》なる作品。合唱、4人の独唱、2人の朗読、大規模編成の管弦楽を要する11楽章(!)から成る大曲。1930年代の反ナチズムをうたった作品。演奏時間は約1時間。

指揮するセバスティアン・ヴァイグレによれば、「コラールの厳粛さと労働歌の力強さを兼ね備えた作品。20世紀ドイツ音楽の探求の成果を、ぜひ日本の聴衆にも経験してほしい」とのこと。

《ドイツ交響曲》を指揮するセバスティアン・ヴァイグレ

もうひとつ。年をまたいでしまいますが、東京都交響楽団によるバーンスタインの交響曲第3番《カディッシュ》もインパクト大です。1963年の作(1971年改訂)で、ユダヤ人にとって「聖なるもの」がテーマ。これまた児童合唱団ふくむ大合唱と独唱と朗読、巨大な編成の管弦楽を必要とし、多様な音楽語法(ジャズから12音技法まで)を駆使したモニュメンタルな力作です。ジャンルの垣根を越えてしまったこの特異なシンフォニーこそ、クラシック音楽初心者にもおススメの作品です。

《カディッシュ》を指揮するエリアフ・インバル
《ドイツ交響曲》と《カディッシュ》が聴けるコンサート

アイスラー:《ドイツ交響曲》

・読売日本交響楽団(指揮:セバスティアン・ヴァイグレ):10/17(サントリーホール)

 

バーンスタイン:交響曲第3番《カディッシュ》

・東京都交響楽団(指揮:エリアフ・インバル):2024.2/16、2/17(サントリーホール)

城間 勉
城間 勉

1958年東京生まれ。子どものころからピアノを習ってはいたが、本当にクラシック音楽に目覚めたのは中学生時代にモーツァルトの魅力に触れてから。バレンボイム&イギリス室内...